緊急投稿・おくやみ《恐れていたことが…》
- 2020.05.04 Monday
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緊急投稿・おくやみ《恐れていたことが…》
◎新型コロナによる困窮死
心からおくやみ申し上げます。一人の罪なき市民がお亡くなりになりました。
恐れていたことが起きてしまいました。いや、すでにたくさんの悲惨な出来事が
起こっています。これは私たちの問題でもあります。
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「毎日新聞」からの引用である。
◎〔「とんかつ店 店主」火災で死亡 〕
『生前は延期や新型コロナ影響を悲観』
4月30日夜、東京都練馬区のとんかつ店で火災があり、店主の男性(54)が全身やけどで
死亡した。男性は東京オリンピックの聖火ランナーに選ばれていた。新型コロナウイルスの
感染拡大で大会は延期されたうえ、店も営業縮小に追い込まれ、先行きを悲観するような
言葉を周囲に漏らしていた。遺体にはとんかつ油を浴びたような形跡があり、
警視庁光が丘署は出火の経緯を慎重に調べている。
30日午後10時ごろ、同区の鉄筋ビル3階建ての1階に入るとんかつ店から出火。
煙に気づいた近所の住民の119番で消防隊員らが駆けつけると、床と壁の一部が焼けており、
客席付近で男性が倒れていた。搬送先の病院で、約1時間半後に死亡が確認された。
同署は現場の状況から、男性が油をかぶった可能性があるとみているが、遺書は見つかって
いない。
近隣住民の話や地元ケーブルテレビのインタビュー番組によると、とんかつ店は創業50年の
老舗で、男性は3代目の店主だった。埼玉県戸田市で生まれ、中学生の時に東京都板橋区に
引っ越した。地元の高校を出て、法政大の夜間学部で経済学を学び、昼間はアルバイトで
学費をためた。卒業後は慶応大にも入学。日本大大学院で修士課程を修了した後、妻の実家が
営んでいた店を継ぎ、夫婦二人三脚で切り盛りしてきた。商店街の行事で中心的な役割を担う
など、地域への思いも強かった。
男性の趣味はマラソンだった。2005年に都内の市民マラソンに初めて参加し、
ゴール地点で3人の娘に迎えてもらった。全国各地の大会にも参加するようになり、
娘たちから手作りの表彰状をもらうのが楽しみだったという。
2019年12月には五輪の聖火ランナーに選ばれた。
男性はフェイスブック(FB)で「申し込みの文章を妻や子どもたちに何度も添削して
もらった。夢のようだ」と喜びを語っていた。今年7月18日に練馬区内を駆け抜ける
はずだった。
ところが、新型コロナの感染が世界中で広がった。
五輪開催が危ぶまれるようになった3月に入ると、FBに「聖火が新国立競技場に届くことを
願わずにはいられない」と投稿。
延期が濃厚になると、周囲に落胆の色を見せるようになった。
一方で「店で今日も明日もお客様を迎えられることに感謝しながら、料理を作り続けたい」
と前向きなFB投稿もあった。
3月下旬に五輪延期が決定し、4月7日には政府の緊急事態宣言が発令された。
都による飲食店の時短営業の要請を受け、男性も13日から臨時休業に踏み切った。
「働くのが大好きで、定休日も設けず家族旅行に行くのも数年に1度で、30年弱働いてきた。
自問自答しているが、感染予防に徹したい」とFBに書いた。
持ち帰りのみの営業で急場をしのごうとしたが、60代の知人には「コロナが収まらないと、
もうどうやったってだめだ」と嘆き、29日には「店をやめたい」と漏らした。
商店街関係者(78)は元気のない男性のことを心配し、火災当日の30日に練馬区役所に
対応を相談していた。「皆から慕われていた。なんでこんな結果になってしまったのか」
と悔やんだ。
男性は28日、FBへの最後の投稿で、店舗の再開に向けて必要な消毒液が手に入らないことに
触れ、「また振り出しに戻った」と先が見通せない苦しさを吐露した。
この頃には5月6日までとされていた緊急事態宣言の延長が取り沙汰されていた。
文末には「あなたの命を、家族を、大切な人を、社会を守るため、感染拡大を食い止める。
その言葉を改めて心に刻みました」とつづった。
ご家族は新聞の取材に「頭の中の整理が追いついていません」と話した。
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◎一人で抱え込まないで
みなさん、決して一人で抱え込まないでください。
悩んでもどうなるものでもない。私は、早い時期から、ご家族と相談してくださいと
言ってますよね。支えを一つじゃあなく、二つ三つと持たなくてはいけませんよと。
今や緊急事態宣言時なのです。私は毎日、横浜市のコールセンターに電話をかけている。
「国民一律10万円給付」の準備の件で、「なんで役所の公務員がGWを休んでいるのか」と。
役人の外出自粛もいいけど、早く給付が行なわれるように、仕事をするのが、いま公務員に
求められていることなのではないかと。電話に出た職員に、上司に私の言葉を伝達するよう
に言って電話を切る。「後日、確認する」とも付け加える。毎日そうやって電話をする。
私もお金は欲しいですよ。10万円でも、貰えるものは貰いたい。
ですが電話をかけているのは、自分のためではありませんよ。本当に困っている人、
弱っている人がいるからです。人にも言えないで苦しんでいる、そういう人の慟哭が
聴こえてくる。
商売をやっている人は、たまったものではない。飲食店なんかはモロに煽りをくっている。
商売ってのは、家賃と人件費で苦しむのです。特に家賃という固定費は、絶対です。
家賃のために働いているんじゃあないか、そんな錯覚にとらわれることもある。
とんかつ屋の三代目の店主さんは、何もかも、もう絶望したんです。お気の毒です。
ご家族だってこれからどうするんですか。とんかつ店は東武東上線の下赤塚〜上板橋の間です。
坊さんを辞めて、帰京し一番はじめに来たのが、赤塚駅(東京メトロ地下鉄)です。
下赤塚駅(東武東上線)も指呼の位置です。その時のことを、今でもはっきり憶えています。
私は以前に光が丘公園の横に住んでいて、練馬区界隈にも行きました。
このとんかつ屋さん(Mさん)にも行ったことがあるんです。詳しいことは忘れましたが、
美味かったことだけは憶えています。
これは明らかに、絶望して、発作的に自殺したのです。新型コロナ感染拡大による影響で社会が
通常でなくなり、歪みが出てきたのです。一種の困苦・困窮です。これからも新型コロナの影響が、社会に歪みを与えて、悲惨なことが起きてきます。みんなで弱い人を守りましょう。
◎仮面ノリダーさんへ
最後に、もう一言だけ。
お笑いの、とんねるず のノリさんが動画で「仮面ノリダー」をやって、笑かしてくれて
います。感謝です。
ただ、一つだけ頂けないところがある。新型コロナウイルスを憎き敵みたいなフレーズで
表現してましたが、この地球で生きているのは人類だけではありません。
「仮面ノリダー」だから敵が必要だとは分かりますが、ライダーキックや、ミサイルを
打ち込んで勝利するみたいなのは、何の解決にもなりません。傍若無人なのは人類のほうです。
人類のあり方に問題があるのですよ。私はそう思います。
愚禿 花角有仙 徳慈 しるす
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