密教【葉衣観音菩薩の大功徳㊳】葉衣観音 辟除結界念誦法の伝授

  • 2020.08.05 Wednesday
  • 00:00

密教【葉衣観音菩薩の大功徳㊳】


葉衣観音 辟除結界念誦法の伝授



◎まず根本陀羅尼を修得する


『葉衣観自在菩薩経』に説く「葉衣観自在菩薩根本陀羅尼」、これは「葉衣観音根本陀羅尼」

とも言われる。あるいは「葉衣仏母根本陀羅尼」とも言われる。

「葉衣仏母根本陀羅尼」のときには、マントラの最後に「ソワカ」の前に「ウンハッタ」を

加句する。「ウンハッタ ソワカ」でよい。或いは強く威徳を及ぼすときには「ウンハッタ」

でとめる。ソワカで〆ないようにすればよい。


護摩法を習うと分かるのだが、本尊(イダム)と共に部主尊というものがある。

例えば不動明王だが、この尊格を本尊として護摩法を行なうとする。

これは不動護摩と言われるもので、日本の多くの密教寺院はこれを修している。

関東では、成田山や川崎大師が有名である。


不動明王(不動尊)を本尊として護摩法を行なうと、五段護摩、三段護摩、尽一段護摩と

法式も様々ある。だが、本尊に対して必ず部主尊がおられる。不動尊の部主尊は、

降三世明王である。本尊と共に部主尊を供養することで、悉地成就が速疾となる。

援護援軍のようなものである。


葉衣観音の場合は、孔雀明王ということになる。彼の有名な修験道の祖、

「役行者(えんのぎょうじゃ)」が呪力をよくしたと伝えられているが、役ノ行者は

孔雀明王咒を体得して法力を顕わしていたのである。日本では葉衣尊は、葉衣観音

とされるわけだが、真言をみても、「おん はらな しゃばり うんはった」で明王咒に

なっている。古来より真言行者でこのことに言及した方は稀有である。

だが、葉衣観音護摩法の中で、部主尊として孔雀明王を配している。そのことで

葉衣観音は、仏母界とのつながりを示唆しているのである。

ターラ尊ならば、併せて観音菩薩のマントラを唱える。このような横の関係もあれば

縦の関係もあり、法の深さは、中心部から放射状に出ている系列みたいなものがあって

成立しているということである。



◎葉衣観自在菩薩根本陀羅尼 


ノウボウ  アラタンノウ  タラヤヤ 、ノウボウ アミタバヤ  、

タタギャタヤ、アラカテイ、サンミャクサンボダヤ、

ノウボウ アリヤバロキテイ ジンバラヤ 、ボウジ サトバヤ、

マカサトバヤ、マカキャロニキャヤ、ノウボウ マカサタマ、

ハラハリタヤ、ボウジサトバヤ、マカサトバヤ、

マカキャロニキャヤ、バマネイトバン、ノウボウ  シャミドバ、

ノウボウ シャミバマネイ、

ピシャチ、パルナ  シャバリー、パルナ   シャバリー、ピシャチ、

バキャバテイ、ハシャ、ハラシュ、ハシャダリニ、

ヤニキャニ  シッナバヤ   ニュットゥハ、ニヤマノウ   ニュットゥハ 、

ネンテイ、ヤキャ   シッシッニチュ   ヤキャ   シッシッタマリユ、

ヤキャ  シッシッマカマリユ、 エイケイ シッド ハンタラバ、

エイケイ シッド ハヤサ、エイケイ シッダラヤ、エイケイ シッダジヤ、

バムバ、エイケイシッド  ウパサッギャク、ウパサッギャ 、

サンマンダバ、ウタハデンテイ、サラバニタニ、  サラバサタ、

サラベイテイバ、ラタエイボウ  タハデンテイノウ、ハンヂタ、

サタダネイノウ  サチエイ、ノウサチヤ   バケイノウ、ジャジャジャジャ、

エイビシッシハンヂタア、ヂシュッチテイ、マンダラ ハダイ、

ママサラバサトバ  ナンシャ、ラキャソウクロ、グフヂョウクロ、

ハリタラナンクロ、ハリギャラタクロ、ハリハラノウクロ、

センヂョウクロ、ソバサチヤヤノウクロ、ナンダハリカロウクロ、

シャサタラ ハリカロウクロ、ビシャドシャナンクロ、

ビシャノウ  シャノウクロ、シママンドゥクロ、ダラニマドゥシャクロ、

タニヤタ、アミリテイ、アミリト、ドハムベイ、アシッバサトウゲイ、ママラ、ママラ、

シャマ、ハラシャマ、トド、ビトド、トレイ、トボレイ、(ウン ハッタ) ソワカ


〔心真言〕オン ハラナ シャバリ ウン ハッタ



◎葉衣観音 辟除結界念誦法


葉衣観音(葉衣仏母)の辟除・結界法の伝授である。

普通の合掌でも良いが、八葉印で行なう。

(※八葉印は蓮華を意味しているが、これは家を守る垣根・壁柵と見ることもできる。)


古神道のほうでは「つまぐしの契り」。

神道におけるマントラは和歌である。

(※「真言」と書いて、真言密教の場合は「しんごん」と訓み、

古神道や神仙道の場合は「しんげん」と訓む。)


自分の法座(仏間)でもよいが、見晴らしのよい外でもよい。観想(イメージ)の中で行なう

ことでもよいが、見通せる場があれば一番。だが他に人には見られない環境がよい。


帰依・発菩提心など、いつものように読経・真言念誦など行なう。

葉衣観音の辟除・結界法であるから、先ず観音菩薩を強く念じる。

いつも言うが総論は、観音菩薩。その後 各論で、葉衣観音の念誦に入ってゆく。


できれば大咒(葉衣観自在菩薩根本陀羅尼)を修唱するのがいい。小咒の心真言でもよい。

マントラの効果を出すための秘伝をお教えしよう。

とにかく、根本は動機。帰依と菩提心である。これが全てと言っても過言ではない。

マントラは、一息で三遍以上唱えるのが、悉地の秘訣(コツ)である。

そのマントラの力を十全にしようと思うなら、最低でも一万遍は修唱すること。

(※できれば10万遍、100万遍)


葉衣マントラを唱えつつ、ムドラー(印契)を胸の前で反時計廻りで回転させる。

心の中のイメージで、辟除を念じながら、反時計廻りで、マントラを巡らせる。

辟除したい地域に巡らすのである。この時に、風に乗せてマントラを行きわたらせる

ことができれば上等である。


今度は、ムドラーを時計廻りで回転させつつ、 葉衣マントラを唱える。

これは結界である。これもイメージで行なう。マントラを風に乗せてできれば

上々だ。


辟除というのは、お祓いと思えばよい。邪魔を排するのである。

結界は、守護、柵を張り巡らす法である。

意楽に従い、家屋や敷地でもよいし、個人もこれで行なう。

マントラを鎖のように張り巡らすイメージである。


大秘伝は、次のようなものだ。

印の回転、イメージの回転はお分かりになったと思う。

背骨の基底部を中心にして、印・イメージと共に身体全体も回転させる。

手やイメージだけでなく、身体ごと回転させる。背骨の基底部(仙骨・尾骨)を軸として

意識する。内的には螺旋の力を脳髄に向けてあげてゆく。

肛門のバンダ(締め)を行なう。

(※周辺の神経叢を賦活する心得で)


拙著「摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳」で解説したが、中央脈管(スシュムナー管)

に摩訶般若を満たすという(つもりで)、般若心経を修唱しておくとよい。

脊髄基底部の「火」の潜在力と般若波羅蜜が一つになることで、密教の原理は

働くからである。



◎葉衣佛母吒枳王の印法の伝授

既に葉衣観音(葉衣仏母)の「内観的護摩法」を伝授していますが、それを更に強化します。

こういう事は普通は面授で行なう、「面授口訣」と言います。公開してしまうというのは

密教ではありえないことですが、そういう時代になったと思い敢えて記します。

大切なことは、帰依心、菩提心です。

志ざしのある行者が、今これをやらなかったら何時やるというのか?
行き過ぎかもしれないが、あえて強力な法を「新形態のサンガ」から伝授しようと思う。
市井の密教行者の方々は、それぞれがこれを取り入れて、葉衣仏母の大功徳を廻らして
いただきたいと思います。

いまや新型コロナ感染は、第二波がおとずれ、全国に拡大しています。日本の政府は

経済活動に舵を切りました。最悪の感染拡大を注視しつつ、経済活動の保持・活性化に

重きを置いている。理由は死亡率です。コロナでの死亡者数よりも、自殺者がそれを

上回るという目算が出てきたからです。この公開伝授も、そうした事情から行なう。

さて、葉衣観音は葉衣仏母吒枳王に変化して、功徳を巡らせる。
『葉衣観自在菩薩経』に記されている諸法は、葉衣観音から葉衣仏母(葉衣吒枳王)と成って

行うのである。吒枳王とは、愛染明王とも降三世明王だとも伝えられている。葉衣観音の

忿怒相が「吒枳王」であるということでよいと思います。正確には、「葉衣佛母吒枳王」

「葉衣吒枳王母」と言えると思う。この尊に変化(へんげ)して、護符を加持したり、結界・

結護の法を為す。

【葉衣佛母吒枳王 印法】

〔真言〕 唵  吒枳  吽  弱  ( オン ダキ ウン ジャク〕

〔実際の口誦の音〕オン ダキ フン ザー

〔印契〕降三世印

〔口伝〕マントラの「オン ダキ フン ザー」は、フンを「ホーン」に近い発音だが
「フーム」。「ジャク」は「ザー」。これもザーの中にジャクがある唱え方で。
印は降三世明王の印。さらにその印で薬指を立てる仕方もあり。
この印は密教行者特有の結びである。この印明を用いて「内観護摩法」を行なう。
秘訣として、「葉衣観自在菩薩根本陀羅尼」「心真言」共にをたくさん念誦して、
法界力を養うべし。


葉衣の精たちは、このように霊夢において、秘密の教えを伝えてくれます。
葉衣観音菩薩を念じ、さらに勉強しましょう。

【葉衣十句観音経】
葉衣観世音  南無佛
与佛有因  与佛有縁
佛法僧縁  常楽我浄
朝念観世音  暮念観世音
念念従心起  念念不離心

オン ピサチ パルナジャバリー サルワ ゾラ プラシャマナイェー ソワーハー(リンポチェ伝)
おん はらな しゃばり うんはった(葉衣観音真言・八葉印)
おん だき うん じゃく(吒枳王真言・降三世印)

川島徳慈 記す
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◉令和2年8月9日(日)午前中に、念力疎通「葉衣観音 遠隔祈願会」を行います。

詳しくはこちらをご覧ください→ http://shizenfukuchi.jugem.jp/manage/?mode=smp_write&eid=1062

合掌
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◎新型肺炎コロナに対応する対応の『観音功徳聚』

→   http://shizenfukuchi.jugem.jp/?day=20200410  (ここでご覧になれます)

※ 葉衣観音(葉衣仏母)のマントラ。延命十句観音経などの集成。

◉ 葉衣観音  オン ハラナ シャバリ ウン ハッタ (八葉印)
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