竜徳霊諭【神通秘道を示す(50)】

  • 2017.03.18 Saturday
  • 00:00

 

竜徳霊諭【神通秘道を示す(50)】

 

 

古占星術「宿曜経」による占星盤

 

 

◎「源氏物語の魔術」序説ぁ文点蠕噂僂ら読む)

 

『佛宝』

先ず「源語」桐壺の一節より。

〔現古文〕

『帝、かしこき御心に、倭相(やまとそう)を仰せて、思しよりにける筋なれば、今までこの君を親王にもなさせ給はざりけるを、『相人はまことにかしこかりけり』と思して、『無品の親王の外戚の寄せなきにては漂はさじ。わが御世もいと定めなきを、ただ人にて朝廷の御後見をするなむ、行く先も頼もしげなめること』と思し定めて、いよいよ道々の才を習はさせ給ふ。際ことに賢くて、ただ人にはいとあたらしけれど、親王となり給ひなば、世の疑ひ負ひ給ひぬべくものし給へば、宿曜の賢き道の人に勘へさせ給ふにも、同じさまに申せば、源氏になしたてまつるべく思しきおきてたり。』

 

〔現代語〕

(帝は、畏れ多いお考えから、日本流の人相見(倭相)をお命じになって、既に御子の将来をお考えになっていたので、今までこの若君を敢えて親王にもなさらなかったが、『高麗の相人は本当に優れていた』とお思いになり、『無品の親王で外戚の後見のない状態で心細い思いはさせたくない。私の御代もいつまで続くか分からないのだから、国家の柱石となる臣下として朝廷の補佐をするのが、将来も頼もしいのではないだろうか』とお決めになられ、ますます色々な学問を習わせになられた。格別に優れた才能を持ち聡明でもあるので、臣下にするには非常に惜しいけれど、親王になることになったら、世間の人から(皇太子に取って代わろうとする)皇位簒奪の疑いを持たれる恐れも強く、宿曜道(占い)の優れた人に占わせてみても、同様なことを申してくるので、元服後に源姓を賜わらせて、臣下にするのがこの子のために良いとお決めになられたのである。)

 

また、「源語」第十四帖 澪標にも『宿曜占』のことが出ております。

〔現古文〕

『・・・宿曜に、御子三人。帝、后かならず並びて生まれたまふべし。中の劣りは、太政大臣にて位を極むべしと、勘へ申したりしこと、さしてかなふなめり。』

 

〔現代語〕

宿曜の占いで、お子様は三人。帝、后がきっと揃ってお生まれになるであろう。その中の一番低い子は太政大臣となって位人臣を極めるであろう。と、勘申したことが、一つ一つ的中するようである。)

 

六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)は、「生霊(いきすだま)」「もののけ」になって夕顔などたたりした。この女性の人相を慮ると、まさに「宿曜十二宮」の「蟹宮」になります。「蟹宮」は“かいきゅう”と読みます。書にこうあります。

 

『蟹宮(散乱、悪名)』

『此宮は井宿(一足)鬼宿(四足)柳宿(四宿)なり、太陰の位、官府口舌を主る時は五月極陽月なるも陰氣増長し降雨多し、此人は悪性欺誑とて横に歩み直に行く人並の者に非ず、左右へ自在に行も物事を人と共に為ぬ性也、然し聡明にして学問あり達識なるも、頭を下げず氣高く人に憎まる又短寿なり、去ど善曜善宿に誘はれば長命すべし、獄訟の任を掌る司法の役人には宜く、但公事訴訟のある人とす夏至の季節此月の奎宿歳生は火光八敗とて陽氣の勢に侵されて又火難に逢ふべし』

 

 

「宿曜 二十八宿秘密奥儀傳 全」と「謗蟹宮(ぼうかいきゅう)の図」

 

光源氏は、名からも太陽の位、『獅子宮』です。「蟹宮」とはお隣であり、蟹宮は「太陰の位」だというわけです。月であり易の「坤」です。「乾坤一擲」と言いますが「乾」は天であり、「坤」は地です。

 

六条御息所が蟹宮だというのは、「高き臨みある星なるも、横へ行くは兎に角正直ならぬ悪性なり。また形(相貌)は、眼が飛び出たる人ゆえ、物事よく見、人の知らぬ事を発明するなり」とあって、この宮は二十八宿の中の「鬼宿(きしゅく、たまをぼし)」に配当されます(距星という)。善宿ですが、婚姻だけは凶と意味を持たせている。また「心のなかの鬼=生霊のもと」を表現しています。

 

「蟹宮」のことを仏像図典などでは「謗蟹宮(ぼうかいきゅう)」というわけですよ。この「謗」という字、捜しても出て来ないわけです。懸命にやれば検索できるのでしょうが、面倒なので「謗」で代用します。本来は「虫へん」でありますが、「言べん」となる。意味は同じなんです。誹謗中傷というでしょう、訴訟案件などに縁がある。横歩きなんだが、時に捻じれる、すると偏屈になります。合わせて九星術でいう、六白金星や七赤金星になると、つっけんどんになり、あるいは口舌訴訟の徒になる。

 

六条御息所の相貌は「源氏物語」を読む限り、宿曜と重なるものであります。

西洋の占星術では「キャンサー」の生まれです。

 

「蟹」は左右に鋏を持っていますが、偏りがあります。しかし、相としてはこの鋏で色々なものを集めます。横歩きしますよね、尋常ではないわけですよ。確かに「蟹宮」の女人は“生霊(いきすだま)”になる人がいる。六条御息所が年上で蟹宮である、この設定は実に妙であります。

 

実は「源氏物語」に出てくる、その他の女たち。朧月夜の君、明石の上、皆「蟹宮」であります。太陰の位だから。ですが、六条御息所は名に表れている。「名は体をあらわす」。「六」という文字、これです。秘言に「六力産霊・・」とあります。「六力」は「霊を産む」のです。

 

「源語(源氏物語の略称)」には次の文がある。

「(甚だしく)たとへなきもの」、“もの”は「もののけ」、“たとへなき”は「譬え無き」なのですが、原文は「たとしへなきもの」であります。「し」が入っている。「し」は「ひ」である」「ひ」は「霊」である。物の怪の本体は、譬えようもない霊(し=ひ)である。

 

「蟹宮」であるわけですが、名に性質が込められている。

運命看破は、「占星盤」「相貌」「名前」にあり。また「方位」にあり。これが、佛・法・僧の三宝の中の第一、「佛宝(佛)」であります。

 

(つづく)

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