大司命節の目前に【祖霊供養と産土神社への参拝】

  • 2013.09.30 Monday
  • 00:00
大司命節の目前に

【祖霊供養と産土神社への参拝】


湘南平からの遠望(写真中央には江ノ島が見える)




産土社・熊野神社とお祭りの様子

わたしの産土神社は、郷社・熊野神社です。

生まれてこの方、この社の中に入ったことはありませんでしたが、年一度の例祭にあわせて午前中に参拝しました。

丁度、準備中でもあり、宮司さんは居なかったので、御神前に一人入り、「感通秘詞」を以て感謝の祈りをさせていただきました。

やはり自分の一霊を付与してくださった大神の御神前は違うものがある、そう感じました。直接的な「感応道交(かんのうどうきょう)」があるのです。

昨日は、まして年に一度の例祭ですから、格別なものがありました。

参拝にゆく途中で、神社と先祖のお墓のある道の分岐点付近で、実母にあったことも不思議なことでした。わたしを生んでくれた母と、生まれるときに関与した大神に出会う。奇しき因縁というべきですね。

産土神の参拝後には、母方の祖霊の墓参も致しました。ここでは、「安鎮神法」と「天台系」のお経をあげて供養しました。


父方の菩提寺(蓮生寺)

帰り道に湘南平に立ち寄って、湘南の見事な景色を遠望しました。

「大司命節」にむけて、わたしは今年も着々と霊的な準備をすすめています。

大司命節の秘機にて、すべての霊魂の境界昇格・降格・異転が定まるのです。

人間界には、特別に許された、祭祀・供養の法式があり、自己の霊格向上だけでなく、祖霊および萬霊の霊格向上、冥罪過消滅の機会があるのです。

湘南を遠望し、上記の推進成就を誓いました。

そうですね、湘南は「消難(しょうなん)」「小難・無難(しょうなん・ぶなん)」という語呂がつながっており、多くの方が未然に「災難消滅」をしていただきたいと思う。

「運気開成・祭祀法」と共に慰霊法をお伝えし、さらなる「災難消滅の助法」も伝授できたらなと、考えております。
 

日蓮聖人の秘事相承【長栄大威徳天と法華御籤】

  • 2013.09.29 Sunday
  • 00:00
日蓮聖人の秘事相承

【長栄大威徳天と法華御籤】

 



上記は池上本門寺の境内にある、長栄稲荷のご本堂の写真。

長栄稲荷本堂の外観(鳥居があります!)。ご本尊の「長栄大威徳天(長栄稲荷神)」ご尊像。本堂内部の写真です。

本堂内の写真の向かって右側には、大黒天尊が祀られており、そこに「法華御籤(みくじ)」が置いてあります。

「法華御籤」の古い写本は珍しく、わたしも江戸時代後期の写本一巻を所持していますが、よほどの道骨がないと読みこなすことはできないでしょうね。

しかし、ここの本は新しいもので、活字になっていますので、誰でも読むことができるでしょう。

普通寺社では「観音御籤」があるわけで、第100番までの籤があります。この観音御籤の古い「引き箱」は、わたしのところにあるので、引きたい人は来られたときにやってみてください。

このたび日蓮聖人との結縁がなされたので、「法華御籤」を置こうかと思っています。

池上にある長栄威徳天は、日蓮聖人の守護神であり、佐渡流罪のときに示現した伝えがあります。

老翁の姿で、左右の手にそれぞれお経と剣を持しています。

海上の守護神だとも言われています。

実は、例の9月12日から数日後に、わたしの亡き実父が夢に出てきて、船の上にて会話するということがありました。その中で亡父は、船の稲荷神について説明しました。失念しましたが、そのお稲荷さんの詳しい名前まで(江戸時代の人の名前のようでした!)告げたのでした。

また、非常に特別な祀り方をした社であり、瞑目すればはっきりとその様式が脳裏に浮かびます。

夢の中でもそうでしたが、起床後も「船のお稲荷さん?」という思いがあり、非常に疑問に思っていました。船などに関係するお稲荷さんなど聞いたことがないからです。

しかし、日蓮聖人の守護神が仏教系の稲荷神であり、それはダキニ天であり、船や海上の守り神とわかり、不思議な照応に驚いているわけです。

そんなこともあって、今日横浜のわが家の檀家寺にゆき、法華経と題目でご供養してきました。10年まえに亡くなった住職の墓所もお参りしたのですが、帰り道にその息子の現住職と立ち話をするという奇遇にめぐまれました。これも何かの縁(えにし)なのでしょうね。

功徳というものなのかもしれません。
 

大司命節まもなく【奉祝 伊勢神宮・式年遷宮】

  • 2013.09.28 Saturday
  • 00:00
大司命節まもなく

【奉祝 伊勢神宮・式年遷宮】 

まもなく伊勢神宮の式年遷宮がとりおこなわれます。

10月2日と5日。

そしてすぐに今年も「大司命節」がおとずれます。

これは10月9日〜11月8日までの期間。

11月8日以後に人間の運命の簿録は改定されます。すなわち運が変わるのです。

この期間は、天神地祇への祈り、産土神への祈念が欠かせません。

また祖霊への祭祀も必要です。

わたしは本年、禊ぎに励んだこともあり、自分の中に内蔵されていた「屋台骨」を自覚することができました。

毎年9月12日は、わたしにとって不吉な日だったのですが、これは日蓮聖人の「龍ノ口法難」に関係があったことが、はっきりわかりました。

わたしの実家の宗旨は日蓮宗ですが、わたしは「日蓮宗(法華宗)」が大嫌いで、お題目(南無妙法蓮華経)をあげることなどは、更に大嫌いでした。

結局、真言密教をやり、あるいは禅にあこがれ、浄土教を肯定していました。

また、外国の仏教、例えばチベットなどの仏教を認め信仰し、自分の先祖代々の宗旨である日蓮宗は、完全に否定していました。

したがってわたしがお題目を信仰心からお唱えしたことは、一度たりともありませんでした。(※信仰上ありえませんでした!)

9月12日に片瀬江の島の龍口寺の「法難会」に参加し、参拝者に撒く「胡麻ぼたもち」が顔面に痛烈に当たり、その痛打でわたしの心根(こころね)が大きく変化しました。

魂の奥深くで、何かを悟ったのです!

実に、わたしが信仰心によって研究していない仏教は、日蓮の教えだけだったのです。

日蓮を通しての「法華経」、ここに日蓮宗の教えの核心があり、それが先祖代々の人々の肉体・血・骨を通して、わたしの「骨の髄」にまで染みこんでいたのです。

日蓮大菩薩のお題目の「音」は、わたし魂の奥にあったのです。そう、わたしは理解することができたのです。

このことは、「禊ぎ」を深くやらなければ分からないことでした。



上は池上本門寺のご本尊「日蓮大菩薩像」です。

聖人七回忌に作成されたもので、胎内に聖人の御聖骨、右手の払子には、聖人のご母堂様の髪の毛入っているのだそうです。

池上は仕事場から近くですぐに行けますが、信仰心を伴って行ったのは初めてです。





人間というものは、時が来なければ、深く悟ることは出来ないのだなと、強く感じます。

しかし、だからといって、単に日蓮宗の「お題目」や宗門の教えに目覚めたというだけではありません。

いままでの仏教研鑽・修行、神仙道(かみならうみち)など、すべて統合されたところの神々・仙佛の教えの真義を深く理解したのです。

その意味で、日蓮聖人は「神人」だったのだと悟りました。

だからこそ、六百数十年前に皇室は、日蓮に「大菩薩」の諡号を贈ったのでしょう。

そのように伊勢神宮の「斎宮(いつきのみや)」もしくは巫女などに、「神しらせ(神懸り)」があったのでしょう。
(※補足;サニハの結果、「八幡大神(八幡大菩薩)」によってご神示が下されたようです)

去年の「大司命節」終了から、わたしに「天津祝詞奉唱」「題目」の2つを自己の根源として、御神霊・仙佛霊は啓示されたのだと思います。

毎年の繰り返し、不断の努力により、人は確実に霊的な向上の道を得てゆくのだと思います。

まもなく「大司命節」がきます。そして式年遷宮も。

みなさん自分の「骨の髄」をつかみ、それを通して、天神地祇に祈りましょう!

ここに万民の霊性開眼の道があると思います。

推薦映画【日蓮と蒙古大襲来】

  • 2013.09.26 Thursday
  • 21:56
推薦映画

【日蓮と蒙古大襲来】


長谷川一夫「日蓮と蒙古大襲来」1958年 予告篇(大映作品)
http://www.youtube.com/watch?v=cPVtYu0eL3I 

豪華キャストでおくる一大スペクタクルです!

有史以来、いくつかの国難がありました。

鎌倉時代にこの国難を幕府は見事乗り越えました。

そう!最後には「神風」が吹いたのでした。

上記のシーンは「龍ノ口 法難」の場面です。

俳優・長谷川一夫さんの日蓮。「・・・この日蓮が・・・」というセリフのときに、片眉が動くんですが、それがすごくいいのです。名演ですね。

他には、萬屋錦之介さん主演の映画「日蓮」もありましたね。

昔、この映画(萬屋錦之介さん主演の映画「日蓮」)を中学生の時だったか、観にゆきましたが、映画館で「会員さんですか」と聞かれたんで、思わず「はい」と答えたら、いい席に案内されてそこで鑑賞しました。

隣のおばさんがやたら親切で、飲み物くれたりして、「お若いのに偉い」とか言われて・・・・。

あれって一体なんだったのでしょうね?(笑)

日蓮大菩薩(日蓮大菩薩[後光厳天皇、1358年]と立正大師[大正天皇、1922年]の諡号追贈)は、実は「古神道」の或る奥義を体得していたという秘説があります。

たしかに国法に関与するような秘事が、日蓮の教えにはあるのだと思いますね。

開眼【お彼岸に悟る!日蓮聖人の法華曼荼羅】

  • 2013.09.24 Tuesday
  • 21:33

開眼【お彼岸に悟る!】

日蓮の法華曼荼羅



このお彼岸にわたしは自分の霊統というか、深い因縁によって結びついている霊的な系統を悟ることができました。

9月12日、この日がわたしの因縁の日付なのです。

特にこの日の前後の状況により、年の廻り、星宿の吉凶盛衰が決まってくるようです。

実にわたしの亡父は、10数年前の9月12日に緊急入院し、その後、約一か月で帰幽しました。

わたしが、僧職を辞したのも約20年前の9月12日であり、このことは日蓮聖人と私を結びつけるご縁日なのだと漸く悟りました。

江ノ島の指呼の地である龍ノ口(たきのくち・りゅうこう)。

ここにおわした五頭龍神は、江ノ島の弁財天女と結婚したご神霊です。

そのことだけでも、わたしにとってはご縁があるのですが、自分の家の宗旨である日蓮の教えが、自分に深く関係しているなどと考えたこともありませんでした。

実は、わたくし日蓮宗のお題目「南無妙法蓮華経」が大嫌いで、いままで浄土信仰や禅、密教に憧れることはあっても日蓮宗だけは大嫌いでした。

したがって心の底からお題目を唱えたことはありませんでした。
(※現在、日蓮聖人の教え、法華経読誦などいたしております。)

ですが、龍ノ口の日蓮法難会(9月12日)に、「首つなぎの胡麻ぼたもち」を撒く法会に参加し、参拝者に撒かれた「ぼたもち」が、わたしの顔面をしたたかに痛打し、不思議に心根が大きく変わりました。

自分に一番ご縁のある仏教経典は「妙法蓮華経」だったということです。

これは法華経が大乗仏教でも中期大乗であるとか、顕教であるとか、そんな理屈ではありません。

殊に片瀬江の島の龍口寺との因縁が強くあり、此処で題目を得ることで、わたしの因縁は解けてゆくのだと、体と心が自然に教えてくれているのです。

わたしの治療院は「洗足」にあり、この地名は日蓮聖人が「足を洗った」ことからついたものです。

また父方は、千葉の九十九里浜の出であり、一族はすべて日蓮宗徒でした。日蓮生誕の地の近くなのです。それも日蓮の生家と同じく漁師です。

関東圏、ことに相模の国や武蔵には、日蓮聖人のご証跡がそこらじゅうにあります。ゆえに、証跡を訪ねる為、お彼岸の期間に鎌倉にゆきました。

そして日蓮聖人や鎌倉との深い因縁をさらに確認することができました。



鎌倉の小町「日蓮辻説法の最初の地」

人の運命は、宿命因縁によってすべて定められているのかもしれませんが、しかし内蔵された宿命も「水の行」「禊ぎの行」を深く行うことで、はじめて開眼するのだと思います。

天津祝詞奉唱などの神術の実践がなければ、わたしが今生で深い悟りを得ることは無かったと思います。
(※題目と法華曼荼羅の悟り)




有意義な御彼岸でしたが、鎌倉行遊後に体がとても冷えましたので、この秋はじめての鍋料理(石狩鍋)を堪能しました!

日蓮の教えとの縁(えにし)を感得して、御先祖様も大変お喜びになったと感じております。

最後に・・・。ちなみにいいますと、写真の曼荼羅やその他関係のある霊統など、明確に霊夢にて感得しております。
(※「福寿海無量」の神言も法華経の一たる観音経に記されています。)

水穂の国の予言【水を汚したらいかんぞよ】

  • 2013.09.19 Thursday
  • 18:00
水穂の国の予言

【水を汚したらいかんぞよ】


◎水穂の国とは

水穂国(みずほのくに)とは、日本のことである。

「水」に恵まれた国ということである。

それも清い水が豊富にある国であり、美しい海に囲まれているのが、日本という国であった。「であった」と過去形で言うのは、実に悲しいことである。

「みずほ」の「みず」は、水のことである。

「ほ」は、「火(ホ)」である。

「火」(カ)、「水」(ミ)で、「カミ(神)」と読む。

すなわち「みずほの国」とは「神の国」というほどの意味である。



◎水を汚したらいかん

出口王仁三郎聖師の予言に以下のようなものがある。

「人間にとって一番大事なのは水である。その水を汚してはいかんぞ。水を汚すということは神さまのご機感にかなわん。水だけは大事にせい。水が汚れて、水が飲めなくなったときこそ瑞の御霊(みずのみたま)から見離されたときである。」

福島原発の汚染水の問題。高濃度の放射性物質の垂れ流し。

いまだに日本列島に降り注ぐ、放射能の粉塵。毎時1000万ベクレル、毎日二億四千万ベクレルの放射能が漏れ続けている。

山の水源を汚し、海を汚染し続けている。

水の汚染で「瑞の御霊」から見離されると王仁三郎大人は言う。

「瑞の御霊」とは、贖罪の大神・神スサノオのミコトのことである。



日本は世界の雛形であり、その説をば「日本列島・世界雛形論」という。例えばアフリカが九州にあたり、四国がオーストラリアにあたるという具合だ。

単に形状が似ているというのではなく、雛形である日本に起きたことは世界に起こるということである。

日本の福島にあたる場所は、世界地図では中国にあたる。このことは一体なにを暗示しているのであろうか?

いずれにしても「フクシマ」は日本にとっても世界にとってもパンドラの箱だったのではないかと思う。

◎中秋の名月



今宵の月は「中秋の名月」。

月は海の潮の満ち引き、水そのものを司掌している。

祝詞を奏上し月に祈りましょう。水の清らかなることを天地の神祇に祈りましょう。

禊ぎの神事もこのために行います。海での禊ぎがいよいよ開始されてゆきます。

海神界(わだつみ)に感応道交し、大祓戸大神(おおはらへどのおほかみ)十五神を奉祀してお国の為に「禊ぎ」を行う。

身命を賭してこれ行う。ここに修道する者の真面目がある。
 

国難・福島原発事故予言!を解き明かす!!

  • 2013.09.15 Sunday
  • 01:23
国難・福島原発事故の予言!

出口王仁三郎著『霊界物語』

「第六章・浮島の怪猫」を解く!!



あのやまいただきを御覧ごらんなさい。ほとんど枯死こしせむとするやうなひねくれた、ちつぽけな樹木じゆもくいは空隙くうげきわづかに命脈めいみやくたもつてゐるでせう。やまたかきがゆゑたふとからず、樹木じゆもくあるをもつたふとしとす……とかいつて、なにほどたかやまでもやくたぬガラクタいはかためられ、肝心かんじん樹木じゆもくがなくては、やまやまたる資格しかくはありますまい。せめて燈明台とうみやうだいにでもなりや、やまとしての価値かちたもてるでせうが、おほきな面積めんせき占領せんりやうして、何一なにひと芸能げいのうのない岩山いはやまではサツパリはなしになりますまい。それもむかしのやうに暗夜やみよてら往来わうらいふねまもつて安全あんぜん彼岸ひがんたつせしむるはたらきがあるのなれば、岩山いはやま結構けつこうですが、今日けふとなつては最早もはや無用むよう長物ちやうぶつですな。むかしはあのやまいただきにとく目立めだつて、仁王にわうごと直立ちよくりつしてゐる大岩石だいがんせきを、アケハルのいはとなへ、くにまもがみさまとして、国民こくみん尊敬そんけいしてゐたのです。それが今日こんにちとなつては、すこしもひかりがなく、おまけにそのいはに、たておほきなヒビがつて、いつ破壊はくわいするかわからないやうになり、いま大黒岩おほくろいはひとんでります。なかはこれをても、
このままではつづくものではありますまいてん神様かみさま不思議ふしぎあらはして推移すゐいをおしめしになるとひますから、これから推考すゐかうすれば、大黒主おほくろぬし天下てんかあまながくはありますまいな
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洗足の産須那神社の祭礼に
参加した後に此の記事を書きました!

この物語では、さらに

あの岩山いはやま時々ときどき大鳴動だいめいどうおこし、噴煙ふんえんらし、湖面こめんやみつつんでしまふことがあるのですよ。その噴煙ふんえんには一種いつしゆ毒瓦斯どくガス含有がんいうしてゐますから、そのけぶりおそはれたものはたちまち禿頭病とくとうびやうになり、あるひ眼病がんびやうわづらひ、みみきこえなくなり、したうごかなくなるといふことです。そしてはらのすくこと咽喉のどかはこと一通ひととほりぢやないさうです。そんな魔風まかぜに、をりあしく出会でつくはしたものはいい災難さいなんですよ

と記述されている。

また、

『それだから吾々われわれ人間にんげんが、そのしま一歩いつぽでもれやうものなら、たちまち狂悪きやうあくなる怪獣くわいじう爪牙さうがにかかつて、はれ、にくはれほねかれてほろびるとつてこはがり、たれりつかないのです。風波ふうはわるくつて、もしもふねがあの岩島いはじまにブツかからうものなら、それこそ寂滅為楽じやくめつゐらくふたたきてかへこと出来できないので、このごろでは、秘々ひそびそとあのしま悪魔島あくまたうつてゐます。しかしおほきなこゑでそんなことはうものなら、怪物くわいぶつがそのこゑききけて、
どんなわざをするかわからぬといふことですから、たれかれはばかつて、
大黒岩おほくろいはくわんするはなしくちじて安全あんぜん無事ぶじいのつてゐるのです。』

とも記されている。

この状況は、現在の「福島原発事故」の状態に酷似していませんか?あなたはどう思いますか?

最終的に、物語では、浮島全体が沈んでしまうのです。

わたしは、2020年東京五輪開催を心から祝い、成功を念ずる日本人ですが、片方では、原発事故後の恐怖があるのも事実です。

東京五輪招致の直前に、汚水漏れが問題になったことは、偶然ではないと思うのです。五輪招致に注目が集まるなかで、示された「神業」だと思うのです。

「水」が穢れれば、「瑞の御霊」に問題が出、やがて国土は滅びるのだとの旨、出口聖師は言われていたそうです。

わたくしは、今朝もこれから「禊ぎの神事」です。
日本の水が清浄であれと天地神明に祈るのです。
 

国難予言!出口王仁三郎著『霊界物語』・浮島の怪猫(3)

  • 2013.09.14 Saturday
  • 20:20
出口王仁三郎著『霊界物語』

第六章 浮島うきしま怪猫(3)くわいべう
 

かふ成程なるほどうけたまはればうけたまはるほど、今日こんにちなか不安ふあん空気くうきただようてゐるやうです。いま人間にんげん神仏しんぶつ洪大無辺こうだいむへんなる御威徳ごいとく無視むしし、暴力ばうりよく圧制あつせいとをつて唯一ゆゐいつ武器ぶきとする大黒主おほくろぬしまへ拝跪渇仰はいきかつかうし、なかたふとものはハルナのみやこ大黒主おほくろぬしよりほかにないものだと誤解ごかいしてゐるのだから、天地てんちいかりれて、なか一旦いつたん破壊はくわいさるるのは当然たうぜんでせう。わたしはウラルけう信者しんじやでございますが、第一だいいち教主様けうしゆさまからして、……かみしんずるのは科学的くわがくてきでなくてはいかない。神秘しんぴだとか奇蹟きせきだとかをもつ信仰しんかう維持ゐぢしてゐたのは、太古たいこ未開みかい時代じだいことだ。日進月歩につしんげつぽ開明かいめい今日こんにちは、そんなゴマカシは世人せじん受入うけいれない……とつてゐらつしやるのですもの、まる神様かみさま科学くわがくあつかひにし、御神体ごしんたい分析ぶんせき解剖かいばうして、色々いろいろ批評ひひやうくだすといふ極悪世界ごくあくせかいですもの。こんななかるのはむしろ当然たうぜんでせう。貴方あなた何教なにけう宣伝使せんでんしでございますか。神様かみさまたいする御感想ごかんさううけたまはりたいものでございますな
うめ最前さいぜんまをしげたとほり、斎苑いそやかた大神様おほかみさま三五教あななひけう御開おひらきになつたのです。そしてわたし同教どうけう宣伝使せんでんし照国別てるくにわけさまといふ御方おかた従者じゆうしやとなつて、宣伝せんでんたびつたものでございます。それゆゑ貴方あなたがたのおたづねにたいし、立派りつぱこたへ到底たうてい出来できませぬ。しかしながら神様かみさまむかしひとのいつたやうに、超然てうぜんとして人間にんげんはなれたものではありませぬ。神人合一しんじんがふいつきやうつてはじめて、かみかみたり、ひとひとたるはたらきが出来得できうるのです。ゆゑ三五教あななひけうにては、ひとかみかみみやとなへ、舎身的しやしんてき大活動だいくわつどうを、天下万民てんかばんみんのためにやつてゐるのです
かふなに御教示ごけうじについて、ごく簡単かんたん明瞭めいれうに、かみひととの関係くわんけいわからしていただこと出来できますまいか
うめハイ、わたしにもまだ修業しうげふ未熟みじゆくなので、判然はつきりしたことまをしかねますが、わが宣伝使せんでんしきみからをそはつたひとつの格言かくげんがございますから、これを貴方あなたにおかせいたしませう。

   神力しんりき人力じんりき
一、宇宙うちう本源ほんげん活動力くわつどうりよくにしてすなはかみなり。
一、万物ばんぶつ活動力くわつどうりよく発現はつげんにしてかみ断片だんぺんなり。
一、ひと活動力くわつどうりよく主体しゆたい天地てんち経綸けいりん司宰者しさいしやなり。活動力くわつどうりよく洪大無辺こうだいむへんにして宗教しうけう政治せいぢ哲学てつがく倫理りんり教育けういく科学くわがく法律はふりつとう源泉げんせんなり。
一、ひとかみかみ生宮いきみやなり。しかしてまたかみとなりるものなり。
一、ひとかみにしあればかみならひてよく活動くわつどうし、自己じこしんじ、他人たにんしんじ、依頼心いらいしんおこべからず。
一、世界せかい人類じんるゐ平和へいわ幸福かうふくのために苦難くなんとせず、真理しんりのために活躍くわつやく実行じつかうするものはかみなり。
一、かみ万物普遍ばんぶつふへん活霊くわつれいにして、ひと神業しんげふ経綸けいりん主体しゆたいなり。霊体一致れいたいいつちしてここ無限むげん無極むきよく権威けんゐ発揮はつきし、万世ばんせい基本きほん樹立じゆりつ

かふイヤ有難ありがたう。御教示ごけうじいて地獄ぢごくから極楽浄土ごくらくじやうど転住てんぢうしたやうな法悦ほふえつむせびました。成程なるほど人間にんげん神様かみさま分派ぶんぱで、いはばせうなるかみでございますなア。いままでウラルけうとなへてをりました教理けうりくらぶれば、その内容ないようにおいて、そのたふとさにおいて、真理しんり徹底てつていしたるてんにおいて、天地霄壌てんちせうじやうがございます。わたしはスガのみなとちひさい商人せうにんでございますが、うちにはウラルひこ神様かみさま奉斎ほうさいしてをります。しかしながらこれは祖先そせん以来いらい伝統的でんとうてきまつつてゐるので、はば葬式さうしきなどの便利上べんりじやうウラル教徒けうととなつてゐるのにぎませぬ。既成宗教きせいしうけうすで命脈めいみやくうしなひ、ただその残骸ざんがいとどむるのみ。吾々われわれ人民じんみん信仰しんかううゑかわき、精神せいしんみち放浪はうらうし、一日いちにちとして、この安心あんしんおくこと出来できなかつたのです。きう道徳だうとくすですでにすたれて、しん道徳だうとくおこらず、また偉大ゐだいなる新宗教しんしうけう勃起ぼつきせないとつて、日夜にちやくやんでりましたが、かやうな崇高すうかう偉大ゐだい真宗教しんしうけうおこつてゐるとは、ゆめにもらなかつたのです。はからずも波切丸なみきりまる船中せんちうにおいて、かかるたふと神様かみさまのお使つかひめぐひ、起死回生きしくわいせい御神教ごしんけうかしていただくとは、なんたる、わたし幸福かうふくでございませう。わたしうちは、まこと手狭てぜまでございますが、スガのみなとのイルクとつて、多少たせう遠近ゑんきんられた小商人こあきんどでございます。どうか、わたしたくへも蓮歩れんぽくださいまして、家族かぞく一同いちどうに、たふとをしへをおさづくださいますやうにおねがいたします。そしてわたしはこの結構けつこう御神徳ごしんとく独占どくせんせず、ちからのあらむかぎり、万民ばんみん神徳しんとく宣伝せんでんさしていただかんがへでございますから、何卒なにとぞよろしくおねがまをしげます
梅公うめこうじつ結構けつこうなる貴方あなた御心掛おこころがけこれも大慈だいじ大悲だいひ大神様おほかみさま御引合おひきあはせでございませう。これを御縁ごえんに、わたしもスガのみなとふねがつきましたら、貴方あなたのおたくたちよらしていただきませう。
おもひきやかみ仕組しぐみ真人まさびと
御船みふねなかにもくばりあるとは。
このふねかみすくひのふねぞかし
荒波あらなみけつつすすめり
(大正一三・一二・二 新一二・二七 於祥雲閣 松村真澄録)
 

国難予言!出口王仁三郎著『霊界物語』・浮島の怪猫(2)

  • 2013.09.14 Saturday
  • 09:11
出口王仁三郎著『霊界物語』

第六章 浮島うきしま怪猫(2)くわいべう
 

かふあの岩山いはやま時々ときどき大鳴動だいめいどうおこし、噴煙ふんえんらし、湖面こめんやみつつんでしまふことがあるのですよ。その噴煙ふんえんには一種いつしゆ毒瓦斯どくガス含有がんいうしてゐますから、そのけぶりおそはれたものはたちまち禿頭病とくとうびやうになり、あるひ眼病がんびやうわづらひ、みみきこえなくなり、したうごかなくなるといふことです。そしてはらのすくこと咽喉のどかはこと一通ひととほりぢやないさうです。そんな魔風まかぜに、をりあしく出会でつくはしたものはいい災難さいなんですよ
おつまる蚰蜒げぢげぢか、蛇蝎だかつのやうなおそろしいいやらしい岩山いはやまですな。なぜ天地てんちかみさまは人民じんみんあいするこころより、湖上こじやう大害物だいがいぶつとりのけてくださらぬのでせうか。あつてえきなく、なければ大変たいへん自由自在じいうじざい航海かうかい出来でき便利べんりだのに、なかは、神様かみさまといへど、ある程度ていどまでは自由じいうにならないとえますな
かふ何事なにごと時節じせつちからですよ。金輪奈落こんりんならく地底ちていからつきてをつたといふ、あの大高おほたか岩山いはやまが、わづかのかぜぐらゐに動揺どうえうして、ひがしひがしへとながうつるやうになつたのですから、最早もはやその根底こんていはグラついてゐるのでせう。ひとつレコードやぶりの大地震だいぢしんでも勃発ぼつぱつしたら、もなく、湖底こていしづんでしまふでせう。オ、アレアレ御覧ごらんなさい。頂上ちやうじやう夫婦岩めうといはが、なんだかあやしくうごしたぢやありませぬか
おつかぜかないのに、千引ちびきいは自動じどうするといふ道理だうりもありますまい。ふねうごくのでいはうごくやうにえるのでせう
かふナニ、さうではありますまい。ふねうごいていはうごくやうにえるのなれば、浮島うきじま全部ぜんぶうごかねばなりますまい。ほか散在さんざいしてゐる大小だいせう無数むすう島々しまじまも、おなじやうにうごかねばなりますまい。岩山いはやま頂上ちやうじやうかぎつてうごすのは、ヤツパリふね動揺どうえう作用さようでもなければ、変視へんし幻視げんし作用さようでもありますまい。キツとこれはなにかの前兆ぜんてうでせうよ
おつそううけたまはれば、いかにもうごいてります。あれあれ、そろそろ夫婦岩めうといはいただきのはうからしたはうむかつてあるはじめたぢやありませぬか
かふ成程なるほどめうだ。段々だんだんくだつてるぢやありませぬか。いはかとおもへばとらうてゐるやうにしてたぢやありませぬか
おついかにも大虎おほとらですわい。アレアレ全山ぜんざん動揺どうえうしました。此奴こいつ沈没ちんぼつでもせうものなら、それだけ水量みづかさがまさり、大波おほなみおこつて、吾々われわれふね大変たいへん影響えいきやうをうけるでせう。あぶないことになつてたものですワイ
 かくはなうち波切丸なみきりまる浮島うきじま岩山いはやま間近まぢかすすんだ。しま周囲しうゐなんとなくなみたかい。とらえたいは変化へんげ磯端いそばたくだつてた。よくよくればうしのやうな虎猫とらねこである。虎猫とらねこ波切丸なみきりまるをいからして、にらみながら、げるがごと湖面こめんわたつて夫婦連めうとづれ、西方せいはうしてきつしづみつげてく。にはか浮島うきじま鳴動めいどうはじめ、前後左右ぜんごさいうに、全山ぜんざんれてた。チクリチクリとやまかさちひさくなりひくくなり、半時はんときばかりのうち水面すいめんにそのかげぼつしてしまつた。あま沈没ちんぼつ仕方しかた漸進的ぜんしんてきであつたので、おそろしき荒波あらなみたず、波切丸なみきりまる前後左右ぜんごさいう動揺どうえうするくらゐですんだ。一同いちどう船客せんきやくはこの光景くわうけいながめて、いづれも顔色がんしよくあをざめ、不思議ふしぎ々々ふしぎ連呼れんこするのみであつた。このとき船底せんてい横臥わうぐわしてゐた梅公うめこう宣伝使せんでんしふねすこしく動揺どうえうせしにまし、ヒヨロリヒヨロリと甲板かんばんあがつてた。さしもに有名いうめい大高おほたか岩山いはやま跡形あとかたもなく水泡みなわえてゐた。そして船客せんきやく口々くちぐち陥没かんぼつ記念所きねんしよはなししてゐる。梅公うめこう船客せんきやく一人ひとりむかつて、
かぜもないのに、大変たいへんなみですな。どつかのしま沈没ちんぼつしたのぢやありませぬか
かふハイ、貴方あなたあの大変事たいへんじ御覧ごらんにならなかつたのですか。随分ずいぶん見物みものでしたよ。むかしから日月じつげつごとひかつてゐる頂上ちやうじやう夫婦岩めうといはにはかるぎし、しまいのはてにはおほきなとらとなり、磯端いそばたくだつて時分じぶんにはねことなり、なみあひだきつしづみつ、西にしはうげてつたとおもへば、チクリチクリとしましづし、たうとうくなつてしまひました。こんなことむかしからことはありませぬ。コリヤなんかのてんのおらせでせうかな
うめどうも不思議ふしぎですな。しかしながら人間にんげんかられば大変たいへんことのやうですが、宇宙うちう万有ばんいう創造さうざうたまうた神様かみさま御目おめかられば、吾々われわれほほひついた一匹いつぴきたたころすやうなものでせう。しかしながら吾々われわれはこれをて、みづかいましめ、さとらねばなりませぬ
おつ貴方あなた何教なにけうかの宣伝使せんでんしさまのやうですが、一体いつたい全体ぜんたいこのなかはどうなるでせうか。吾々われわれ不安ふあんたまらないのです。つい一時前いつときまへまで泰然たいぜんとして湖中こちうそびえてゐた、あの岩山いはやまもろくも湖底こてい沈没ちんぼつするといふよな不祥ふしやうなかですからなア
うめ今日こんにち妖邪えうじやくに上下じやうげちあふれ、仁義じんぎだの、道徳だうとくだのと美風びふうはらひ、あく虚偽きよぎとの悪風あくふうすさび、益々ますます暗黒あんこくふち沈淪ちんりんし、聖者せいじやかくれ、愚者ぐしやたかきにのぼつて国政こくせいわたくしし、ぜんしひたげられあくさかえるといふ無道むだう社会しやくわいですから、天地てんちもこれに感応かんのうして、色々いろいろ不思議ふしぎ勃発ぼつぱつするのでせう。今日こんにち人間にんげんいづれも堕落だらくふちしづみ、卑劣心ひれつしんのみあたまもたげ、有為いうゐ人材じんざいうまきたらず、末法まつぽふ常暗とこやみとなりはててゐるのですから、吾々われわれ斎苑いそやかた神柱かむばしらかみ救世的きうせいてき御神業ごしんげふ奉仕ほうしし、天下てんか暗雲あんうんはらひ、悲哀ひあいふちしづめる蒼生あをひとぐさ平安へいあん無事ぶじなる楽郷らくきやうすくはむがために所在あらゆる艱難かんなん辛苦しんくをなめ、天下てんか遍歴へんれきして、神教しんけう伝達でんたつしてゐるのです、なかは、くらゐ不思議ふしぎではをさまりませぬよ。ここ十年じふねん以内いないには、世界的せかいてき又々またまた大戦争だいせんそう勃発ぼつぱつするでせう。今日こんにちウラルけうとバラモンけうとの戦争せんそうはじまらむとしてりますが、こんなことはホンの児戯じぎひとしきもので、世界せかい将来しやうらいは、じつ戦慄せんりつすべき大禍たいくわよこたはつてります。それゆゑ吾々われわれ愛善あいぜんとく信真しんしんひかりたま大神様おほかみさま御神諭ごしんゆはいし、あまね天下てんか万民ばんみんすくはむがために、くさのしとね、ほし夜具やぐまくらとして、天下てんか公共こうきようのために塵身ぢんしんささげてゐるのです

国難予言!出口王仁三郎著『霊界物語』・浮島の怪猫(1)

  • 2013.09.13 Friday
  • 03:11
出口王仁三郎著『霊界物語』

以下、三回[(1)〜(3)]に分けて、出口王仁三郎著『霊界物語』第六章・浮島の怪猫を掲載する。部分のみを示すことで誤解されることをさけるためである。この予言は我が国の国難を予言したものであるという。物語中の「ハル」とは、日本のことであり、「福島原発事故」を予言したものであると研究者は指摘する。読者には、熟読されることをおすすめする。
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第六章 浮島うきしま怪猫(1)くわいべう
 

波切丸
なみきりまる
万波ばんぱ洋々やうやうたる湖面こめんを、
西南せいなんして、船舷ふなばたつづみちながら、いともゆるやかにすすんでゐる。天気てんき清朗せいらうにしてはる陽気やうきただよひ、あるひしろあるひくろあるひあかつばさひろげた海鳥かいてうが、あるひ百羽ひやくぱ千羽せんばむれをなし、あやしげなこゑしぼつて中空ちうくうかけめぐり、あるひ波間なみま悠然いうぜんとして、きつしづみつ、うをあさつてゐる。アンボイナは七八尺しちはつしやく大翼たいよくひろげて一文字いちもんじ空中滑走くうちうくわつそうをやつてゐる。その長閑のどかさは天国てんごく楽園らくゑんあそぶのおもひがあつた。前方ぜんぱうにつきあたつたハルの湖水こすい第一だいいちの、いはのみをもつきづかれた高山かうざんがある。国人くにびとはこの島山しまやましようして浮島うきしまみねとなへてゐる。一名いちめい夜光やくわう岩山いはやまともいふ。ふね容赦ようしやもなくこの岩山いはやま一浬いちかいりばかり手前てまへまですすんでた。船客せんきやくいづれもこの岩島いはしまむかつて、一斉いつせい視線しせんげ、このしまくわんする古来こらい伝説でんせつ由緒ゆいしよについて、口々くちぐち批評ひひやうこころみてゐる。
かふみなさま、御覧ごらんなさい。前方ぜんぱうくもしのいで屹立きつりつしてゐる、あの岩島いはじまは、ハルのうみ第一だいいち高山かうざんで、いろいろの神秘しんぴざうしてゐる霊山れいざんですよ。むかし夜光やくわう岩山いはやまつて、いは頂辺てつぺん日月じつげつごとひかりかがやき、つきのない航海かうかいには燈明台とうみやうだいとして尊重そんちようされたものです。あのスツクとくもぬき山容さんよう具合ぐあひといひ、全山ぜんざんいはもつかためられた金剛こんがう不壊ふえ容姿ようしといひ、万古不動ばんこふどう霊山れいざんです。この湖水こすいわたものはこのやまなくつちや、湖水こすいわたつたといふこと出来できないのです
おつ成程なるほどればるほど立派りつぱやまですな。しかしながら、いまでもよるになると、むかしおなじやうに光明くわうみやうはなつてゐるのですか
かふこの湖水こすいをハルのうみといふくらゐですもの、やみがなかつたのです。しかしながらだんだんなかくもつたせいか、としとともにひかりがうすらぎ、いまではほとんどひからなくなつたのです。そして湖水こすい中心ちうしんそびつてゐたのですが、いつのにやら、その中心ちうしんからひがしうつつてしまつたといふことです。万古不動ばんこふどう岩山いはやまがないとえて浮島うきじまらしく、あま西風にしかぜはげしかつたとえて、チクチクと中心ちうしんからひがしつたといふことです
おつ成程なるほど文化ぶんくわ東漸とうぜんするとかいひますから、文化風ぶんくわかぜいたのでせう。しかし日月星辰じつげつせいしんいづれもみな西にし西にしへとうつつてくのに、あの岩山いはやまかぎつて、ひがしうつるとはすこ天地てんち道理だうりはんしてゐるぢやありませぬか。浮草うきぐさのやうにかぜしたがつて浮動ふどうするやうなしまならば、なにほどいはかためてあつても、いつ沈没ちんぼつするかれませぬから、うつかり近寄ちかよるこた出来できますまい
かふあのやまいただきを御覧ごらんなさい。ほとんど枯死こしせむとするやうなひねくれた、ちつぽけな樹木じゆもくいは空隙くうげきわづかに命脈めいみやくたもつてゐるでせう。やまたかきがゆゑたふとからず、樹木じゆもくあるをもつたふとしとす……とかいつて、なにほどたかやまでもやくたぬガラクタいはかためられ、肝心かんじん樹木じゆもくがなくては、やまやまたる資格しかくはありますまい。せめて燈明台とうみやうだいにでもなりや、やまとしての価値かちたもてるでせうが、おほきな面積めんせき占領せんりやうして、何一なにひと芸能げいのうのない岩山いはやまではサツパリはなしになりますまい。それもむかしのやうに暗夜やみよてら往来わうらいふねまもつて安全あんぜん彼岸ひがんたつせしむるはたらきがあるのなれば、岩山いはやま結構けつこうですが、今日けふとなつては最早もはや無用むよう長物ちやうぶつですな。むかしはあのやまいただきにとく目立めだつて、仁王にわうごと直立ちよくりつしてゐる大岩石だいがんせきを、アケハルのいはとなへ、くにまもがみさまとして、国民こくみん尊敬そんけいしてゐたのです。それが今日こんにちとなつては、すこしもひかりがなく、おまけにそのいはに、たておほきなヒビがつて、いつ破壊はくわいするかわからないやうになり、いま大黒岩おほくろいはひとんでります。なかはこれをても、このままではつづくものではありますまい。てん神様かみさま不思議ふしぎあらはして推移すゐいをおしめしになるとひますから、これから推考すゐかうすれば、大黒主おほくろぬし天下てんかあまながくはありますまいな
おつあの岩山いはやまにはなに猛獣まうじうでもんでゐるでせうか
かふめう怪物くわいぶつ沢山たくさん棲息せいそくしてゐるといふことです。そしてその動物どうぶつあしみづかきがあり、水上すいじやう自由自在じいうじざい游泳いうえいしたり、やまのぼことはやさといつたら、まるり、風船ふうせん飛翔ひしようしたやうなものだ……とのことです。むかしかみつきかみ二柱ふたはしらが、天上てんじやうより御降臨ごかうりんになり八百万神やほよろづのかみつどひて、日月じつげつごと光明くわうみやうはなち、この湖水こすいもとより、印度つきくに一体いつたい照臨せうりんし、妖邪えうじやはらひ、天下万民てんかばんみん安息あんそくせしめ、神様かみさま御神体ごしんたいとして、国人くにびとがあの岩山いはやま尊敬そんけいしてゐたのですが、追々おひおひ澆季末法げうきまつぽふとなり、いつしかその光明くわうみやうひかりうしなひ、いままつたとらともおほかみとも金毛九尾きんまうきうびとも大蛇だいじやとも形容けいようがた怪獣くわいじう棲息所せいそくしよとなつてゐるさうです。それだから吾々われわれ人間にんげんが、そのしま一歩いつぽでもれやうものなら、たちまち狂悪きやうあくなる怪獣くわいじう爪牙さうがにかかつて、はれ、にくはれほねかれてほろびるとつてこはがり、たれりつかないのです。風波ふうはわるくつて、もしもふねがあの岩島いはじまにブツかからうものなら、それこそ寂滅為楽じやくめつゐらくふたたきてかへこと出来できないので、このごろでは、秘々ひそびそとあのしま悪魔島あくまたうつてゐます。しかしおほきなこゑでそんなことはうものなら、怪物くわいぶつがそのこゑききけて、どんなわざをするかわからぬといふことですから、たれかれはばかつて、大黒岩おほくろいはくわんするはなしくちじて安全あんぜん無事ぶじいのつてゐるのです。あのしまがあるために、すこ暴風ばうふうとき大変たいへん大波おほなみおこし、ちひさいふねはいつも覆没ふくぼつなんふのですからなア。なんとかして、てんおほきな工匠こうしやうがやつて大鉄槌だいてつついふるひ、うちくだいて、吾々われわれ安全あんぜんまもつてくれる、大神将だいしんしやうあらはれさうなものですな
おつなんと、権威けんゐのある岩山いはやまぢやありませぬか。つまりこの湖面こめん傲然がうぜんつて、所在あらゆる島々しまじま睥睨へいげいし、こわてにててゐるのですな

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