密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(98)】

  • 2019.11.30 Saturday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(98)】


≡ 秘経「観音夢授眞經」を説く❹ ≡



◎「観音夢授真経」は観音光明界に直通の秘経である


秘密経典である「観音夢授眞経」は霊夢に観音菩薩が現れて授けたお経である。

多くはアストラル界でこれを授受するのだが、実際には観音光明界からきている経典である。

繰り返し言うことであるが、般若心経も此のお経も仏教経典の体裁ではない。


偈文・マントラのような趣きがあり、一心にお唱えすれば、それなりに効能がある。

純粋にマントラの場合は唱えることが全てなのだが、心経や十句経はお経ではあるが

意味もあって偈文のようになっているから、その意味もつかむことも大切なのである。


観音光明界は、全ての衆生が成仏して菩薩になるまで救いをやめることが無い、

そういう世界である。道教経典としても「観音経」は取り入れられているのであり、

高級な霊界にありながら、いろいろな形でこの世に干渉するわけだ。

道教寺院では「観音娘々」と言って祀られている。


観音光明界というのはこの宇宙で広範囲に存している。

アストラル界メンタル界を超えてゆくのは、神様や仏様に身を預けることが極意であるから

人間でありながら、これらの界に確実に通じる方法を持つことは、福音なのである。


仏陀が出現した時代、キリストが出現した時代に生まれ合わせて教えを受けれるという

ことは、直接 佛界やそれ以上の界に通じることを意味する。教えを受けて、帰依します

と預けたら、それで救われてしまう原理はここにある。浄土真宗の親鸞聖人はそういう

念仏を教えたのだ。大神・如来に身を預ける。こういう信仰の真髄の前には、個人の

修行など大したものではないのだ。そう、雑行だ。


◎大宇宙に存す「観音光明界」のこと


観音光明界は一切衆生が救われるまであり続ける。

ですが、すべて衆生が救われた時には消滅する。そういうようにできている。

肉体が寝るとアストラル体が動き出す。夢の体験をする。これは誰でも体験する

ことだ。


プラーナが中央脈管に入ると智慧が生じますから、正夢などみる。これはアストラル体の

働きです。この体を「性癖体」とチベット密教では言います。夢すなわちミラムですね。

「ナローパの六法」というのはアストラル体の脱身を成すわけです。


密教の観想法、神仙の感想法では、アストラル界に入るのが精々です。

「ナローパの六法」の「ミラム(夢)」の修行に入る土台は、トゥンモ(ツモ)であり、

「トゥンモ」は身体内の熱を出す法で、これはクンダリニーという体内装置を使う

ものだ。夢・アストラル体の把握・結晶化にはクンダリニーの活用が不可欠という

ことである。だが、それだけでは虚空蔵界には入れない。


肉体が寝て、さらにアストラル体メンタル体が寝て沈黙する。

すると原因身(コーザル体)が動き出す。

私は「摩訶般若波羅蜜多心経」の読誦を説いているので、

コーザル体、原因身を虚空蔵菩薩体と呼びます。(略して虚空蔵体)


アストラル界に入り、アストラル体を完全に結晶化し、さらにこれを沈黙させるには

どうしたらよいのでしょう。ここが一番の問題です。

それは肉体アストラル体に通達して、動かすことと、寝かせること(沈黙)を自在にすると

いうことです。日常は夢の界に入り霊夢自在になる。先ずこれです。

これを「摩訶般若波羅蜜多心経」と「観音夢授眞経」は実現してくれます。

凄い福音ですね。


それを進めて、日常と夢を統合します。起きている時に夢をみる。

これは起きながらアストラル体で活動していることを意味します。

では寝ている時はどうなってしまうのか?

もう夢は見ないのです。寝ると密教でいう、「法性の光り」と一体化してしまう。

これは密教の奥義ですが、とにかく「観音夢授眞経」「摩訶般若波羅蜜多心経」は

その境地に導いてくれます。観音光明界と繋がっていますから。



◎般若心経を読誦し観音光明界に入る秘訣


ここで般若心経を読誦し観音光明界に入る秘訣を述べよう。

どうすれば観音光明界直通を実現できるのか?

どうすれば入観音光明界自在になれるのか?


\茲困経の冒頭「観自在菩薩」で、深く観音様に祈ること。観音光明界を念ずること。

ここなんです。「念念従心起  念佛不離心」。

「佛を念じて心離れず」。観音菩薩を念じ心離れず。

▲侫螢瀬(心臓)で「観音夢授眞経」「摩訶般若波羅蜜多心経」を読誦する。

肉体に観音眞経・心経を響かせる。

経絡ナディ等のエネルギー経路に観音眞経・心経を響かせる。

感情体(アストラル)に観音眞経・心経を響かせる。

知性体(メンタル)に観音眞経・心経を響かせる。

魂そのものに観音眞経・心経を響かせる。

宇宙(自他内外すべてに)観音眞経・心経を響かせる。

すべてを摩訶般若と化してしまう。

す膣屬法◆崙醋蟻膸大悲観世音大菩薩」の念佛を唱えよ。


昨日申したように、


 銑い鬟侫螢瀬(心臓)で読誦する❗のです。


これが観音信仰、観音光明界に入って行く方便、

「摩訶般若波羅蜜 観音眞経」読誦の秘訣です。


では今日はこの辺で。

(つづく)

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〔『摩訶般若波羅蜜多心経 小経本 印施の募集』〕

来年2020年(令和二年)摩訶般若の功徳を込めた小経本を作成し、広く布施行を

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川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(97)】

  • 2019.11.29 Friday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(97)】


≡ 秘経「観音夢授眞經」を説く❸ ≡



◎「観音夢授真経」はアストラル界に通じる


孫敬徳が霊夢で「十句観音経」を得て救われた。すなわち「観音夢授経」を観音菩薩

から直々に授かり処刑を免れた。霊夢、アストラル界で観音菩薩に導かれたのだ。


孫敬徳は日頃から観音菩薩像を自作し、これをご本尊として礼拝供養していた。

信仰心が深かったわけだが、単に観音様が好きだったわけではない。

孫敬徳は僊人の列にある仙種だったのである。観音菩薩に取り継ぐ、そういう存在の

ご加護もあったのだ。親への孝養もよくする人だったのである。


◎「観音夢授真経」奉読で霊夢自在になる!


般若心経と観音夢授眞経の併読で、霊夢自在の道が開ける。これは大変な福音です。

我々は肉身を土台に生きています。せいぜい使う人でもエーテルです。

肉身エーテルはくっ付いてますからね。ここまでは何となく誰でも使う。

もちろん誰でも夢など見るし、正夢なども時折見るから、アストラルまで使ってもいる。

感情を抑えてメンタルを自然に使っている人もいる。


ですが、肉身エーテルから離れないと、つまり肉身が寝たり死んだりしないと、

アストラルの自在はありません。アストラル体の沈黙なくして原因身の界、

虚空蔵界(コーザル)へ入ることはできないのです。


密教や仙術の観想・感想法などは、アストラル界に入るのが精々なのです。

マンダラなどの冥想では、虚空蔵界に入ることはできない。アストラル体を強化して

さらに沈黙させることは至難です。


だが「観音夢授眞経」と「摩訶般若波羅蜜多心経」はそれを可能にする。

どうしてかお分かりになりますか?



◎摩訶般若は「沈黙の声」である


神智学のH・P・ブラヴァツキーは「沈黙の声」という書を著しましたが、

それは虚空蔵界・観音光明界からの声を表現したわけです。魂の声、これを聞くには、

肉体と感情体(アストラル体)メンタル体を沈黙させないと実現できない。


摩訶般若波羅蜜多心経を先ず肉体に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を経絡やナディ(脈管)などの不可視エネルギー経路に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を心(感情)に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を心(知性)に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を魂に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を命に向ける。

摩訶般若波羅蜜多心経を自他すべてに向ける。

(※マハー プラジュニャー パーラミター フリダヤ スートラン。

「摩訶般若波羅蜜多心経」の「心」は梵語で「フリダヤ」。「フリダヤ」は「心臓」の意。)


一番の秘訣(コツ)、それは


フリダヤ(心臓)で読誦すること❗


すでにお経の題名に表れているんです。

これが虚空蔵界、観音光明界に通じる最短の方法です。

大サービスです。

今日はここまで。

(つづく)

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川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(96)】

  • 2019.11.28 Thursday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(96)】


≡ 秘経「観音夢授眞經」を説く❷ ≡



◎「観音夢授眞経」の正確な読み方


「観音夢授経(十句観音経)」のことは昨日述べた。

今日は「観音夢授眞経」をお教えする。

十句経が「観音夢授経」。


あなたは幸運に感謝しなければいけない。今生で観音様の本当の大功徳を得ることが

できる。下記が「観音夢授眞経」である。


【観音夢授眞經】
観世音(かんぜおん)南無仏(なむぶつ)
与仏有因(よぶつういん)与仏有縁(よぶつうえん)
仏法僧縁(ぶっぽうそうえん)常楽我浄(じょうらくがじょう)
朝念観世音(ちょうねんかんぜおん)暮念観世音(ぼねんかんぜおん)   
念念従心起(ねんねんじゅうしんき)念佛不離心(ねんぶつふりしん)
天羅神(てんらしん)地羅神(ちらしん)

人離難(じんりなん)難離身(なんりしん)
一切災殃化為塵(いっさいさいおうかいじん)

摩訶般若波羅蜜(まかはんにゃはらみつ)


( ※この後に偈文がありますが略します。偈文の正確な漢字表記は世に出て

いませんが、すでに当方は保持しております。本物の「観音眞経」を施経する。

これを来年に実現します。今の世の中 全部 お金に帰しますが、そんなことでは

純粋な神界・佛界に通じることはできません。皆さんの心を集めて、心で経典集を

作るのです。お金で販売などしません。心で何千巻 何万巻と施経する。

ですから、私が発願し発行したお経巻を真似したとしても、そんな俗にまみれた

ものでは観音光明界に通じることはできない。物質や金銭を超えた世界の布施(印施)を

します。これは昔の人々が純粋な信仰に基づいて為したことです。

皆さん、潔く布施をしましょう。観音様の大功徳を廻らせましょう。

今の時代は神仏まで出してセミナーだなんだと銭を搾取する。そんなせちがらい

時代を超えてゆきましょう。人間死んだら何にも持ってゆけません。

「足るを知り」、自分が観音菩薩になって、愛と大慈悲を廻らせましょう❗)



通常の延命十句観音経との違いは、語句が少し長い。

「念念不離心(ねんねんふりしん)」が「念佛不離心(ねんぶつふりしん)」に

なっている、これは前回の記事で述べたことです。


どうですか、最後の経句を見てください。

『 摩訶般若波羅蜜 』です!

この「観音夢授眞経」を繰り返し修唱すると、彷彿とするものがあります。



◎摩訶般若波羅蜜多心経に通じている観音夢授眞経


観音夢授眞経は「南無観世音」ということ、観世音は「摩訶般若波羅蜜」ということ。

このことを教えています。では何の教えが「摩訶般若波羅蜜」の内容を詳しく教えている

のかと言うと、それは「摩訶般若波羅蜜多心経」なのである。


「延命十句観音経」「観音夢授眞経」と「摩訶般若波羅蜜多心経」と併読したら

観音光明界からの大光明がお分かりになると思う。

フリダヤ(心臓)からの大光明(大空=摩訶般若)が照らされるのが如実に分かるのである。


『 摩訶般若(大空)=仏陀の智慧(空智)=大慈悲 』なのである。

これは宇宙よりも広大なのである。それが自分の裡にあるのだ❗


上記の経典群がどうして貴重なのか?

それは至極の大乗、本当の密(蜜)の教えだからだ。

経路であり、乗り物なのである。どこへ行く乗り物、道なのかというと、

真っ直ぐに観音光明界(コーザル界 ブッディ界)繋がっているからである。

大光明はここから来るのである。


観音菩薩がなぜ霊夢で説くのだろうか?

この点が非常に重要なのだ。このシリーズも残り数回です。すべてを解き明かすことが

できるだろうかと思う。私も精一杯述べますので、読者の皆さんも真義をつかむように

お願いしたいと思います。

(つづく)

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密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(95)】

  • 2019.11.27 Wednesday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(95)】


≡ 秘経「観音夢授眞經」を説く❶ ≡



◎秘経「観音夢授経」とは


「観音夢授経」というのは、いわゆる「延命十句観音経」のことでもある。

何故かというと孫敬徳は観音菩薩(観音大士)から夢の中で「十句観音経」を教えて

もらっているからである。その他にも夢の中で観音様から「十句観音経」を伝授された

という奇譚は多く存在する。


延命十句観音経に二つのバージョンがあり、読み方(音)は ほぼ同じなのだが、

文字に一部違うところがある。以下が普通に流布されているお経だ。


【延命十句観音経】

観世音 南無仏
与仏有因 与仏有縁 仏法僧縁 常楽我浄
朝念観世音 暮念観世音 
念念従心起 念念不離心


もう一つの版は「仏法僧縁」のところが「仏法相縁」になっている。

仏法僧縁だと「三宝の縁」というこということだが、仏法相縁であると、

「仏法相い縁って」となる。これは少し意味が違ってくる。

この部分を白隠禅師は言及していない。したがって禅僧のほとんどが、この点を論ずる

こともない。話題にすら出ない。せいぜい文字が「一字違う」こともあると指摘する

程度である。

「仏法僧縁」は「三宝」であるから、此処によるべしとして、衆生に如来の救いを

与えようとした。三宝を具現したのが僧であるから、僧を通じての救いを白隠禅師は

意識したのだと思う。


【観音夢授経(延命十句観音経)】

観世音 南無仏
与仏有因 与仏有縁 仏法相縁 常楽我浄
朝念観世音 暮念観世音 
念念従心起 念佛不離心


上記の版が「観音夢授経」だ。私は一字違うと述べたが、実は「二字違う」のである。

先の「仏法相縁」(仏法僧縁)の「相」が一つ。

もう一字はどこなのか?    

最後の経句、本来は「念念不離心」というのが、「念佛不離心」になっている。


「念佛」「念念」の「念」というのは、(仏教でいうと)「刹那」という意味である。



◎念念従心起、念念不離心の境地


「念念従心起」「念念不離心(念佛不離心)」。

この境地とチベットのアティの境地、すなわちゾクチェン(大圓満)が同じだと言ったら

驚かれる方もいると思う。


現存する佛法、仙術等そういった諸法の中で、最勝の法は「ゾクチェン」である。

チベット仏教ニンマ派の密教、それは九乗と言って、九つの階梯があり、

最上の密教ヨーガは「アティ・ヨーガ」と言われるものだ。このヨーガとゾクチェンは

全く同じ境地をもたらすが、歩み方は全く同じということではない。


原ゾクチェンというものがあり、最も強力であり、即座に大圓満の境地を得ることが

できる。その真ん中の法は「グルヨガ」であるが、技法としては「金剛の歌」を詠唱

するものである。


「金剛の歌」の中に「ブンダ ブンダ」という金句があるのだが、これが「念念」「念佛」

という意味である。ここを覚ると光りを得て、さらにこれを超える。そういう境地に至る

ことができる。こうなってくると、延命十句観音経で「念念」と唱えようが、

金剛の歌で「ブンダ ブンダ」と歌おうが、全く同じである。

要するに「仏陀」という意味の音である。

別の言葉で表現すれば 「光り 光り」ということである。


では、そんな境地を得るにはどうしたらいいのか? 

そういうご質問が出てくると思う。

答えは簡単で、その本体から直接学べばいいのだ。

体得者と一緒に修行する。一緒に修行すること自体が伝授なのである。


原ゾクチェンでは、グンドー(加行)をやれなどと言わない。

師匠が先ず「導き入れ」をする。

グンドー等は後代のラマが弟子のために工夫を凝らしたということである。

境地に入れるようにというラマの慈悲・智慧の所産である。



◎摩訶般若波羅蜜多心経は観世音大菩薩の教えである


摩訶般若波羅蜜多心経の「摩訶般若波羅蜜」、これがすべての土台だ。

いつも述べていることですね。いつも般若波羅蜜に頼めと。

「摩訶般若」に頼む、これはつまり「観世音大菩薩」に頼むということなのです。


いいですか、摩訶般若波羅蜜多心経は観世音菩薩の教えなのです。

南無観世音とやるのは、南無摩訶般若波羅蜜というのと同じなのです。

私が伝授された観音菩薩の秘歌をお教えしましょう。


〔口伝〕「ただ頼め しめぢが原の させも草 われ世の中に あらむ限りは」

「なほ頼め しめぢが原の さしも草 われ世の中に あらん限りは」


これで 「南無大慈大悲観世音大菩薩」と念誦する。

病気・病人の為には、(知る人は)薬師如来の大咒・小呪をお唱えするべし。


さて、精励 精励。今日はこれで終わります。

(つづく)

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密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(94)】

  • 2019.11.26 Tuesday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(94)】


≡ 秘話「延命十句観音経」❺ ≡



◎遍照金剛 空海撰「般若心経秘鍵」に説く是大神呪の解


「般若心経秘鍵」の内容は『般若心経』を

「人法総通分」「分別諸乗分」「行人得益分」「総帰持明分」「秘蔵真言分」の

五段に分けて解説するものである。

 嵜曜〜軣綿」 人と法とを全体を通じて解き明かす。

(「観自在」から「度一切苦厄」)

◆嵎別諸乗分」 諸仏の内証を諸宗に配当し解き明かす。

(「色不異空」から「無所得故」)
◆1 普賢菩薩(華厳宗)「色不異空」〜「亦復如是」
◆2 文殊菩薩(三論宗)「是諸法空相」〜「不増不減」
◆3 弥勒菩薩(法相宗)「是故空中無色」〜「無意識界」
◆4 縁覚・声聞(小乗)「無無明」〜「無苦集滅道」
◆5 観自在菩薩(天台宗)「無智」〜「以無所得故」

「行人得益分」 修行した人が得る利益を説く。

(「菩提薩埵」から「三藐三菩提」まで)
ぁ崛躓∋明分」 すべてが真言(明咒)に帰することを説く。

(「故知般若」から「真実不虚」)
ァ嵌訛⊃晋席」 秘密の真言を説く。

(「ギャテイギャテイ」より「ソワカ」)


「延命十句観音経」と関わりのある秘経「高王白衣観音経」には、

「是大神咒 是大明咒 是無上咒 是無等等咒」とあるわけです。

これをどう見るのか?  弘法大師様は、この部分を「般若心経秘鍵 総帰持明分」で

解明されておられます。


「…名を挙ぐる中に、初めの是大神咒は声聞の真言、二は縁覚の真言、三は大乗の真言、

四は秘蔵の真言なり。」

ここでいう真言は、

『 ガテー  ガテー  パーラガテー  パーラサンガテー  ボーディーソワハー 』です。


「高王白衣観音経」の経句をこういう角度から見る。

四つの句は、摩訶般若波羅蜜だと高王経では説いている。しかし般若心経秘鍵では

「ガテー ガテー…」のマントラであり、声聞から密教の教えだという。

一体何を述べているのだろうか?


◎白密の「般若心経行法」の秘密の教えより


中国南西端 雲南に南詔国と大理国があった。大理国は白族の王朝であり、非常に栄えた。

その国には、「白密」「滇密」という密教があった。密教では、インド密教、中国密教、

チベット密教(蔵密)、日本密教とあるわけだが、実際には「白密」というものがあった

のである。白族が保持していた密教だから是く名づけられたのであろう。


白密に、「般若心経行法」がある。これは密教の行法であり、大幻化網タントラなどが

取り入れられている。ということは無上ヨガタントラ経典まで包含している高度の密教

だということを示唆している。


この太古の「般若心経法」の中で、次のように説いている。

是大神咒ー妙観察智ー蓮華法智ーハラギャテイ ー バン ー 観自在菩薩

是大明咒ー平等性智ー宝波羅蜜ーギャテイ ーオン ー 虚空蔵菩薩

是無上咒ー大圓鏡智ー金剛智ーギャテイ ー フーム ー 普賢菩薩

是無等等咒ー成所作智ー羯磨智ーハラソウギャテイ ー ア ー 如来拳


これは菩薩の四智で、如来の五智になると「法界体性智」になる。

阿頼耶識という深い意識のさらに奥にある、アンモラ識という心を転じて

智慧と成したとき生ずる智慧である。

弘法大師様はさすがに大天才であり、このことも言及されておられます。

要するに般若心経マントラの「ボウジ ソワカ(菩提薩婆訶)」これを

「究竟菩提証入」の義としている。

般若理趣経の最後、「同一性故入阿字」と同じ意味です。

「阿」は、一番短い般若経であり、大空を顕す御真言です。



◎「阿」で全てを表現する


せっかく密教の「阿」字が話題に出てきたのですから、この工夫について述べましょう。

その方法を発案した経緯を先ずお話ししましょう。

チベットの古代からの密教、原ゾクチェンには様々な修行法がありますが、一番大切なのは

今も大昔も「グルヨガ」です。チベット密教各派のダルマ(法)でも核心は「グルヨガ」。

中でも原初のダルマは「ア(A)のグルヨガ」。また最も短い般若経は「ア」の一字。

ここが出発点です。


次にチベット密教ニンマ派に「吽字儀軌」という古法があり、その伝承者 故タクルン・

ツェートゥル・リンポチェ、ギェーパ・ドルジェ・リンポチェより之法の伝授を受け

ました。伝授の際、「吽(フーム)」という音を指を折り乍ら何種類も聴かせられるのです。

いや、何種類どころか数十でした。私はせいぜい5〜6種類ぐらいしか分かりませんでした。

リンポチェ クラスのラマ僧たちは、数十音を一度の聴聞で聞き分けるとのことでした。

「フーム(吽)」にもそれだけ種類があるなら、「ア(A)」にもある筈と私は考えた。


さらに古神道に「アチメの傳」というものがあるんです。別名「天之浮橋の傳」という

秘傳です。実は私の遠い祖先にこの傳を受けた方がいるんです。山崎闇斎翁という

神道家がいましたが、この方の門に入り天神様・観音様にご縁のあった先祖が

いたのです。実に私も「天之浮橋の傳」というものを弱年にして知り、これを得る為に

先ず山崎闇斎翁の著書から勉強を始めたという偶然の経緯があります。この「アチメ」の

「ア」は「天」と表記するのです。「ア」は「天(の心)」に通じるんだなぁと。


阿は「阿字観」、「ア(A)のグルヨガ」、「天(アマ)」、「唵(AUM)」に通じる

根本である。五十音も「あいうえお」ですね。母音と子音の組み合わせですが、

母音が特に大切です。ここに日本語の言霊の秘密があります。この言霊の秘密、

伝統がダメになってきているから、日本人は大きく変化してきたのです。

「ア」は筆頭です。「吽(ゥん)」は末尾。この二つの音霊をつかめば、あとは

そこに入る、つまりピンとキリです。


「ア」は頭のてっぺん。頭は「在り霊(ありたま)」からきているのです。

「霊(たま)が在る」から「あたま(頭)」なのです。

「ゥん」は、末尾で、お終いです。頭の神経は脊柱管を通って馬尾神経で停止する。

末尾お終いです。ここに「フーム(吽)」がある。吽は明王の種字、マントラです。

明王は火炎を背負いますね、あの火は馬尾神経付近の火、すなわちクンダリニーです。


「ア」から取り組む。先般、神木隆之介さんが、TV番組で芸人に「あぁ」の種類を

表現し、指導していました。彼の声は独特です。また素晴らしい表現力です。

宮崎アニメ「千と千尋の神隠し」の坊、新海アニメ「君の名は」の立花瀧くん、

NHK大河ドラマ「いだてん 〜東京オリムピック噺〜」の「五りん」、

皆さんどれか一つはご存知ですよね。声優としても俳優としてもご活躍です。


私は神木さんが出たTV番組を見て、我が意を得たりと思いました。

方法は「あ」音で、全てを表現する。すべての言葉を「ア」だけで言う。

「ア」にも無限の種類の「ア」があるのだと理解でき、音霊を自覚するに至ります。

「ア」と「ゥん」の二字、これを押さえれば音霊は自在となるでしょう。

まあ詳しい話もあるのですが、長くなるのでこの辺でやめておきます。



◎「般若心経」により秘傳「天神秘文」を霊夢で得る


私は菩薩の四智の理解が進捗するように、「心経」で懇祷しました。

如何にすれば我ら衆生が、菩薩の四智、如来の五智を得ることができるのかと。

こういうときには「摩訶般若波羅蜜多心経」を読誦するのが一番です。


すると霊夢にて、

不思議な神社へゆくことになり。そこで巻紙をいただいたのです。

それは御神籤(おみくじ)のような紙で、

はっきりと、

「天神秘文 観世音 南無佛 與佛有因 與佛有縁 佛法僧縁 常楽我浄 朝念観世音 暮念観世音

念念従心起 念念不離心」

と、記されていました。

夢の中で、「これは延命十句観音経ではないか!」と思い、

もう一度紙をみると今度は「摩訶般若波羅蜜 観音眞経」と表記が変化していた!?


後で調べてみると、遂に昔は「延命十句観音経」の事を「天神秘文」と称されていた

事実を知りました。本当に「天神秘文」という金句、言い方があったのです。

「摩訶般若波羅蜜 観音眞經」という表記は見たことがありませんが、どこかにあるのかも

しれませんね。出てきたら大変嬉しいことです。

(つづく)

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〔『摩訶般若波羅蜜多心経 小経本 印施の募集』〕

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川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(93)】

  • 2019.11.25 Monday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(93)】


≡ 秘話「延命十句観音経」❹ ≡



◎南無摩訶般若波羅蜜の問いかけ


「高王白衣観音経」にこうあります。

「南無摩訶般若波羅蜜 是大神咒

南無摩訶般若波羅蜜  是大明咒

南無摩訶般若波羅蜜  是無上咒

南無摩訶般若波羅蜜  是無等等咒」


「是大神咒 是大明咒 是無上咒 是無等等咒」これ般若心経ですよね。それも玄奘三蔵訳の

ものです。この経句の前には、

「観世音菩薩 南無佛 南無法 南無僧 佛國有縁 佛法相因 常楽我浄 有縁佛法」とある。

これが「延命十句観音経」の元とも思える。この「観世音菩薩」という訳は鳩摩羅什です。

このお経には、鳩摩羅什訳と玄奘三蔵訳のエキスが混合されている。その上、「死者變成活」

です。( ※「死者變成活」は「死者変じて復活(成活)する」の義です)


この「是大神咒 是大明咒 是無上咒 是無等等咒」にどんな意味があるのか?

語句の解釈ではなく、秘すべき(可秘)教えです。本当は何を意味するのかということです。


◎大師空海の「般若心経秘鍵」へ


ここまで来ると日本の密教の開祖、弘法大師空海様の「般若心経秘鍵」を紐解かないと

いけない。密教の角度から般若心経を解説する。弘法大師は天皇の般若心経の講義を

なされた。


普通は「般若心経の秘密の鍵」と解するでしょうね。

ですが私は「秘鍵は般若心経」と読むのです。

仏教・密教を解いて体得する「秘鍵は般若心経にある」!!

これが遍照金剛 空海阿闍梨耶の真意なのではないかと。


今の時代は良書がたくさんあり、安価で得ることができます。皆さんも智慧を働かせて

どしどし勉強なすってください。ご自分で読み込んで、真義をつかんでみてください。

ですが「摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳」という角度から、秘鍵を見てみましょう。



◎困った時の「摩訶般若波羅蜜多心経」と「墓参」


ヽ慳笋任癲△修梁床燭任癲⊃融百般困った時には「摩訶般若波羅蜜多心経」を読誦する。

寝る前にこれを唱えて(心読でよい)、「摩訶般若」に預けてしまう。

タクシーに乗車しますね。例えば鳥取砂丘の近くにある「白兎神社」に行きたいと

思ってタクシーに乗る。運転手さんに「白兎神社に行ってください」と言えば

黙って行ってくれる。「摩訶般若」というのは、大宇宙の空間、智慧そのものですから、

何でも答えを出してくれる。目先の欲望(小欲)を制してやれば、最善を教えてくれます。

自分の中に神も佛もあるんですから。



∈い辰浸にはお墓詣りせよ。昔からよく言いますね。

先ずお掃除するのですよ。お水の布施、お花、線香、お供えをきちんとやる。

お願いは良くないですね。まあ頑張ってやってゆきます、そういう感じがよい。

できれば諷誦看経。あとお寺にお布施。


家族の誰かに胆石ができたらお墓を整えること。胆石は墓石との関係がある。

胆とは「きも」です。「胆魂(きもったま、きもだま)」というでしょう。


昔 「胆っ玉(肝っ玉)かあさん」というTVドラマがあった。京塚昌子さんが、おっかさんで

主役だった。肝魂の話題で、京塚さんの話題が出た。京塚さんの塚は「塚=(墓)」ですよ。

こりゃあ偶然にしても本物だ!!  

「胆(きも)」には精神などの意味があり、「魂」は霊魂のこと。

「胆の石」だから、「霊・精神の(宿る)石」ですよ。まさに「墓石」です。

お墓やお仏壇は、古人の智慧の結晶ですからね、霊祟も表現するけれども、

御加護もいただける叡智なのです。

困った時にはお墓詣りせよの所以です。

では今日はこれで。

(つづく)

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〔『摩訶般若波羅蜜多心経 小経本 印施の募集』〕

来年2020年(令和二年)摩訶般若の功徳を込めた小経本を作成し、広く布施行を

おこないたいと思います。ご協力頂ける方を募集します。詳細は後日発表します。

kawashima.seitai@gmail.com までご連絡を。

川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(92)】

  • 2019.11.24 Sunday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(92)】


≡ 秘話「延命十句観音経」❸ ≡



◎「高王観音経」の世界をゆく


先ずはじめに摩訶般若、延命十句観音経を追求してゆく中で、この「高王観音経」

「高王白衣観音経」の研究・読誦に分け入ったのです。「仏祖統記」に記された

孫敬徳の救いの記録を具さに読み、真実の「高王観音経」とはなんであるのか、

「三証」を得るんだ、そういうつもりで勉強したわけです。

三証とは「文証」「理証」「現証」のことです。


私は神道(神遷道)のほうも研鑽しているので、四国における忌部氏の消息。

阿波王朝というものの実在を調べていました。忌部氏の遠祖はユダヤの民だという説もあり

「旧約聖書外典第四エズラ書 第13章」に記された、ユダヤ十支族のアルザレト(シャンバラ)

へ行った民の分枝、これが日本に渡来した可能性がある、そう考えている。その後、逃れた

キリストの弟子たちが唐土に渡り景教(原始キリスト教)を形成した。さらに日本に伝来。

キリスト教カトリックの教えはフランシスコ・ザビエルの時に伝来したというが、

原始キリスト教は遥か以前に日本に移入していた。その一部が「高王白衣観音経」として

伝承されたのではないかと考えているわけです。


「高王」というのは、孫敬徳を赦免した王様の名ですが、「高い王」の表記に

掛けて、キリストのことを表現したのではないか?   キリストのことを王という事が

ありますからね。「気高き王(キリスト)の白衣をまとった観音聖母のお経」、これが

「高王白衣観音経」なのではないか?

それゆえこそ、経典の中に「死者變成活」(死者変じて復活(成活)する)という句が

二ヶ所も記されている。「死者變成活」なんていう経句があるお経は極々稀です。

この部分が「高王白衣観音経」に目を向けさせた最大の動機です。


さらに今一つの動機があります。延命十句観音経を奉読し、この経典を深く修行してゆく

過程で、この十句のお経がどこから来たのか考えるわけです。実際には観音菩薩様の

いらっしゃる世界からもたらされたのですが、現界での成立過程を考える。

それが「理証」の一つでもある。


◎「高王白衣観音経」の正確な表記


【高王観世音真経】
観世音菩薩。南無佛。南無法。南無僧。佛國有緣。佛法相因。常樂我淨。有緣佛法。

南無摩訶般若波羅密。是大神咒。南無摩訶般若波羅密。是大明咒。南無摩訶般若波羅密。

是無上咒。南無摩訶般若波羅密。是無等等咒。南無淨光秘密佛。法藏佛。獅子吼神足幽王佛。

佛告須弥燈王佛。法護佛。金剛藏獅子遊戯佛。寶勝佛。神通佛。薬師琉璃光王佛。

普光功徳山王佛。善住功徳寶王佛。過去七佛。未来賢劫千佛。千五百佛。萬五千佛。

五百花勝佛。百億金剛藏佛。定光佛。六方六佛名号。東方寶光月殿月妙尊音王佛。

南方樹根花王佛。西方飢神通燄花王佛。北方月殿清淨佛。上方無數精進寶首佛。

下方善寂月音王佛。無量諸佛。多寶佛。釋迦牟尼佛。弥勒佛。阿閦佛。彌陀佛。

中央一切衆生。在佛世界中者。行住於地上。及在虛空中。慈憂於一切衆生。各令安穩休息。

晝夜修持。心常求誦此經。能滅生死苦。消除諸毒害。南無大明観世音。観明觀世音。

高明観世音。開明観世音。薬王菩薩。薬上菩薩。文殊師利菩薩。普賢菩薩。虛空藏菩薩。

地藏王菩薩。清涼寶山億萬菩薩。普光王如来化勝菩薩。念念誦此経。

七佛世尊。即說咒曰:

『離婆離婆帝。求訶求訶帝。陀羅尼帝。尼訶囉帝。毘離尼帝。摩訶伽帝。真陵乾帝。梭哈。』

(七遍)(※秘印あり)
十方観世音。一切諸菩薩。誓願救衆生。稱名悉解脫。
若有智慧者。慇勤為解說。但是有因緣。讀誦口不輟。
誦経満千遍。唸唸心不絶。火焰不能傷。刀兵立摧折。
恚怒生歡喜。死者變成活。莫言此是虚。諸佛不妄說。
高王觀世音。能救諸苦厄。臨危急難中。死者變成活。
諸佛語不虚。是故應頂禮。持誦満千遍。重罪皆消滅。
有福堅信者。專攻受持経。(終)


これらのお経の読誦は日本の仏教ではやっておりません。

私が印施として企図している経巻には、これら諸経も載せて、さらに読経の便をはかる為

CDに音声をおさめてこれもお付けしようと思っております。



◎摩訶般若波羅蜜多心経との関係


この「高王白衣観音経」を読経しておりますと、冒頭の部分が「延命十句観音経」と

同じラインだと分かる。このお経が「延命十句観音経」の元だという人がいるが

それは違います。関連はあるが違うのです。


このお経は、道教のほうの観音菩薩の功徳と、仏教の摩訶般若波羅蜜の功徳、

キリスト教聖母の奇跡的力を合わせたものです。非常にユニークなお経です。

ですが、やはり「摩訶般若波羅蜜多心経」が根本の土台です。


「摩訶般若」無くして諸教の統合はできないのです。

はい、では今日はこれまで。

(つづく)

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川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(91)】

  • 2019.11.23 Saturday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(91)】


≡ 秘話「延命十句観音経」❷ ≡



◎延命十句観音経は天満大自在天(天神)の功徳あり


延命十句観音経と北野天神が関わりがあるとしたのは白隠禅師である。

「延命十句観音経霊験記」では次のように記されている。


「その頃、京都三条通町家に住む男の妻が、 難治の病に罹って、薬も効果が無く、

その男は悲しんで、毎夜北野天神に丑の刻詣りをして妻の快復を祈願していました。

七日目満願の夜、ご神前で誦経などの法楽をし、お詣りを済ませ帰ろうとすると、

一人の老僧が茶店に腰掛けていました。老僧がその男に問うて言うには、

「あなたは毎夜神前詣でて、何か求めるところがあるのですか?」と尋ねると、

男は妻の病難のことを話しました。老僧は指を折って、易の八卦のようなことをして、

眉をひそめて嘆いて言うには、それは死に至るほどの重病である。扁倉のような名医

といえども、医療の秘術を尽くしても、鍼灸薬の三つをもってしても救い難い。

ここに一大事の義がある。それをあなた授与しよう。これを謹んで記し、帰ったならば

家族中で病人を囲み、この経を読誦しなさい。明日には全快するでしょう」と。

男は授かった経を二十遍、三十遍読み暗唱して、老僧に礼拝して帰宅した。
家に帰ってみると、家族五人~六人が病人を囲んで、声高に誦経をしていた。よく聞けば

先程老僧から授かった十句経だった。不思議に思った男は「誰にそれを教わったのか」と

聞くと、「いと気高き老僧が現れて この病人は天下の名医を集めて秘術を尽くしても

助けることは難しい。草根の薬をもっても快気を得れない。いかなる修験者の大秘法を

頼んでも助け救えない。私には微妙最上至極の金文がある。それを家内で寄って取り囲んで

交代で信心を凝らして唱えたならば、明日には希代(稀有)の霊験が現れるでしょう」と。

二十三十遍 同音して教えてくださいました。今まで此処におられたのですが、跡形もあり

ません。

男が「老僧のお年、お顔、袈裟の色」と一々尋ねると、先に紛れもなく北野天神で出会った

老僧そのものでした。北野天神が我々に信心深くお経を読誦させようとして、御身を両所に

分けてお経を伝授して下さったのだとわかり、悦び勇んで読誦を続けると、夕方には食事も

すすみだし、次第に全快へと向かったという。陀羅尼にも名号にも加持にも呪詛にも呪い

にも比類なき貴い金文である」

としています。

また禅師は、北野の天神様が沙門の姿に身を変え、自ら金文(延命十句観音経)を授けて

下さった。何を疑うことがあろうかと記し、北野天神の本地仏が十一面観世音菩薩で、

その化身であることにも言及しています。



◎般若心経奉読の大先達・塙保己一翁


塙 保己一(はなわ ほきいち)。

延享3年5月5日(西暦1746年6月23日生) - 文政4年9月12日(西暦1821年10月7日没)。

江戸時代の国学者。幼名は寅之助(とらのすけ)。失明後は辰之助(たつのすけ)。

多聞房(たもんぼう)とも名乗る。

雨富検校に入門してからは、千弥(せんや)、保木野一(ほきのいち)、保己一(ほきいち)

と改名。『群書類従』『続群書類従』の編纂者。総検校、贈正四位である。

武州児玉郡保木野村(現在の埼玉県本庄市児玉町保木野)に生まれる。

塙は師の雨富須賀一の本姓を用いたもので、荻野(おぎの)氏の出自。

父は宇兵衛、母は加美郡木戸村の名主斎藤理左衛門家の娘きよ。弟卯右衛門(うえもん)。

幼少の頃から身体は華奢で乳の飲み方も弱く、丈夫ではなかった。

草花を好み、非常に物知りであったという。5歳のときに疳の病(胃腸病)に罹り、

その原因で目痛や目やにの症状が出て徐々に視力が弱っていき、7歳の春に失明した。


あるとき事の次第を聞いた修験者が生まれ年と名前の両方を変えなければ目が治らないと

進言し、名を辰之助と変え、年を二つ引いた。しかし、目痛や目やには治ったものの、

視力が戻ることはなかった。その後、修験者の正覚房に弟子入りして、多聞房という名を

もらうも、視力は戻ることはなかった。


手のひらに指で字を書いてもらい、文字を覚えた。また、手で形をさわったり匂いを

嗅いだりして草花を見分けることができた。目が見えなくなってから和尚や家族から

聞いた話を忘れることはなく、一言一句違わずに語ることができたほど記憶がが良かった

という。


10歳になると、江戸で学問を積んで立派な人間になりたいと考えるようになるが、

両親が反対するだろうと悩んだ。宝暦7年(西暦1757年)6月13日、母きよが過労と心痛

で死去する。形見としてきよのお手縫いの巾着をもらう。巾着には23文入っていた。

宝暦8年(西暦1758年)絹商人に「太平記読み」で暮らしている人の話を聞き、江戸で学問

をしたいという気持ちが募った。

二年後の宝暦10年(1760年)15歳で江戸に出て、永嶋恭林家の江戸屋敷のもとに身を

寄せる。約3年間を盲人としての修業に費やし、17歳で盲人の職業団体である当道座の

雨富須賀一検校に入門。名を千弥と改め、按摩・鍼・音曲などの修業を始めた。

しかし不器用で上達しなかった。加えて座頭金の取り立てがどうしても出来ず、絶望して

自殺しようとした。


自殺する直前で助けられた保己一は、雨富検校に学問への想いを告げたところ

「3年の間たっても見込みが立たなければ国元へ帰す」という条件付きで認められた。
保己一の学才に気付いた雨富検校は、保己一に様々な学問を学ばせた。

国学・和歌を萩原宗固(百花庵宗固)に、

漢学・神道を川島貴林に、

法律を山岡浚明に、

医学を品川の東禅寺に、

和歌を閑院宮に学んだ。

塙保己一は書を見ることはできないので、人が音読したものを暗記して学問を進めた。

保己一の学問の姿勢に感動した旗本の高井大隅守実員の奥方に『栄花物語』40巻をもらい、

初めて書物を所有した。のち、雨富検校の隣人、旗本の松平織部が講義を受けていた

萩原宗固の講義をともに聞くことになった。松平は保己一に系統立てた学問をさせる必要を

雨富検校に説き、晴れて萩原宗固の門人として教えを受けることとなった。

宗固の勧めで漢学や神道を川島貴林(たかしげ)に、

同時に律令を山岡明阿に学んだ。


宝暦13年(西暦1763年)に衆分になり、名を保木野一と改めた。

明和3年(西暦1766年)雨富検校より旅費をうけ、父と一緒に伊勢神宮に詣で、

京都、大阪、須磨、明石、紀伊高野山などと60日ほどにわたって旅をした。

明和6年(西暦1769年)に晩年の賀茂真淵に入門し、『六国史』などを学ぶ。

その年の10月に真淵が死去したため、教えを受けたのは、わずか半年であった。

安永4年(西暦1775年)には衆分から勾当に進み、塙姓に改め、名も保己一と改めた。

安永8年(西暦1779年)『群書類従』の出版を決意する。

検校の職に進むことを願い、

般若心経百万巻を読み、北野天満宮に祈願する。


天明3年(西暦1783年)に検校となる。

天明4年(西暦1784年)和歌を日野資枝に学ぶ。

寛政5年(西暦1793年)幕府に土地拝借を願い出て和学講談所を開設、会読を始める。

ここを拠点として記録や手紙にいたるまで様々な資料を蒐集し、編纂したのが『群書類従』

である。また歴史史料の編纂にも力を入れていて『史料』としてまとめられている。

この『史料』編纂の事業は紆余曲折があったものの東京大学史料編纂所に引き継がれ、

現在も続けられている。同所の出版している『大日本史料』がそれである。盲人としても、

寛政7年(西暦1795年)には盲人一座の総録職となり、文化2年(西暦1805年)には

盲人一座十老となる。文政4年(1821年)2月には総検校になり、同年9月に76歳で死去。
墓所は東京都新宿区若葉の愛染院にある。

塙保己一は、学問の神であるとされた菅原道真と、身分の低い家に生まれて天下統一を

成し遂げた豊臣秀吉を尊敬していたという。
すでに学者として有名だった平田篤胤、安藤野雁も、保己一の門に入った。

日本外史を著した頼山陽も保己一に教えを請うた。

その他、保己一の弟子は、中山信名、石原正明、屋代弘賢、松岡辰方、長野美波留などの

有名な学者がいる。
あのヘレン・ケラーは幼少時より「塙保己一を手本にしろ」と母親より教育されていた

という。昭和12年(西暦1937年)4月26日ヘレン・ケラーは渋谷の温故学会を訪れ、

人生の目標であった塙保己一の座像や保己一の机に触れている。ヘレン・ケラーは「先生

(塙保己一)の像に触れることができたことは、日本訪問における最も有意義なこと」、

「先生のお名前は流れる水のように永遠に伝わることでしょう」と語ったという。

◎摩訶般若波羅蜜多心経に「智慧の祈願」を込める


天神様・菅原道真公も塙保己一も、ご生前に「摩訶般若波羅蜜多心経」で

「智慧増大」「智慧発達」を願ったのです。ですからね大学受験で湯島天神に行くのは

間違いではないのです。


以前に仕事に関係で湯島天神の近くに行きました。せっかくなので或ることの研究の

進捗の為にお祈りしたのです。するすると研究が進み、自分が納得する答えを得ることが

できたのです。しかし後でその反動のようなこともありました。そこには一つの因縁が

あるのです。「智がたてば角が立つ」ということで、誰かの反感をかうとか、

そういうことではなく、不思議な不都合が生じるのです。


「摩訶般若波羅蜜多心経」をひたすらやると頭脳明晰になってきます。

智慧増大を願えば、般若の智慧のお経ですから叶います。ですが、急速な回転は

危険を伴うのも事実なのです。


在家の生活をしている我々は、日常の中で修行してゆく。ゆっくりと馴染ませながら

やってゆくのが善いのです。それから徳を積むことも大切で、一番の積徳は、親孝行

です。あるいはご先祖様、親の御供養です。これで難は克服できます。


問題は「般若の智慧」がどんなふうに発現するのか、人間の物質的な体の構成と

不可視の体の構造をどう認識しているか、ということです。

(つづく)

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〔『摩訶般若波羅蜜多心経 小経本 印施の募集』〕

来年2020年(令和二年)摩訶般若の功徳を込めた小経本を作成し、広く布施行を

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川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(90)】

  • 2019.11.22 Friday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(90)】


≡ 秘話「延命十句観音経」❶ ≡



◎延命十句観音経は延命の功徳を與ふ


寛文年間の頃(西暦1663年頃)、第百十二代天皇(霊元院法皇)が、天台宗の

霊空光謙(れいくうこうけん)に佛教経典の中で最も功徳のある経典を選び出すことを

勅命します。天台僧 霊空律師が選び出したのが『十句観音経』であったのです。

元々このお経には「延命」という文字はありませんでした。「延命」を付け加えたのは、

白隠禅師です。白隠禅師は『十句観音経』が佛教経典の体裁ではないと充分ご存じだった

でしょう。白隠禅師は、「明日お客人が来るから これこれを用意しておきなさい」と弟子に

言うくらいの神通力をお持ちの方でしたから、単なる学識ではなく神秘体験者でもあった

筈です。


◎『延命十句観音経の大功徳』孫敬徳の物語り


古えから数々の霊験。実際にあったことを目のあたりにし、それに基づいて多くの人々に

十句経読誦を勧めたのです。そして『延命十句観音経霊験記』を著したことによって、

『延命十句観音経』は後世にまで知られ親しまれるようになりました。


◉中国天台の「仏祖統記」に、王玄謨の記述がある。

「元嘉27年(西暦450年)王玄謨は北へ攻め込んだが敗北し、蕭斌は玄謨を処刑しよう

とした。 沈慶之は蕭斌を諌めて、「太武帝の威は天下に鳴り響いております。どうやっ

ても玄謨ではかなわないでしょう。武将を殺すのは自国の戦力を弱くするだけです。

処刑はお止めください」といった。 玄謨は処刑されそうになったとき、夢の中で

「十句観音経を千遍誦すれば助かるであろう」と告げられた。十句観音経を夢の中の人に

口伝えで教えてもらった。

『観世音 南無仏 

与仏有因 与仏有縁 仏法相縁 常楽我浄 

朝念観世音 暮念観世音

念念従心起 念念不離心』と。

王玄謨は、この十句観音経を唱えてやめようとしなかった。するとたちまち死刑執行が停止

された。その後、王玄謨は官位が登り幕府を開ける(開府)までになって、八十二歳まで

生きたという」


◉「仏祖統記」には孫敬徳の奇譚もある。
北魏の孫敬徳が処刑されそうになったときに、霊夢で観音菩薩から(その)観音經では

処刑されてしまう。この十句観音經を1000遍唱えなさいと言って、口伝えで授けられた。

孫敬徳は、日頃から観音経を読み、観音菩薩を信仰していた。自分で木彫りの尊像を

作りお祀りしていた。

首刎ねの刑場までの間、彼は十句観音経を千遍唱えるように努めたが、時間が足りない。

必死にお唱えしている様を見た看守(引き回し人)がわけを聞くと、霊夢の話しをした。

そこで千遍お唱えできるように刑場までゆっくりと移動してくれた。いよいよ千遍でき

、死刑執行人が刀を振り下ろした。すると刃が欠けて切れない。三度やったが同じで

刀は折れてしまう。これはどういうわけだということで執行は中止になった。後で

王様から事情を訊かれた。孫敬徳は霊夢の事など話し、再度 調査を命じ、冤罪である

ことが分かり国務に復帰できた。王様(高王)は、他にも死刑の囚人で冤罪の者がいるかも

知れないということで、冤罪らしい者に「十句観音経」を千遍お唱えさせて、刀を降り

下ろした。すると全員が全員、刀が折れてしまった。高王はこの摩訶不思議な出来事に

感銘を受け、国内の民に十句観音経を読むことを広め課した。この国は以後たいへん平和な

よい国になった。件の孫敬徳は釈放後、自宅に帰ると、自分の守護仏の観音菩薩像の首に

刀で切られたような三つの傷跡があったのを見た。以後、十句観音経は「高王観音経」と

言われるようになった。高王が広めた観音経だからである。


◎高王観音経(十句観音経)と高王白衣観音経


孫敬徳の説話は有名で、十句観音経は高王に因んで、「高王観音経」と言われるように

なった。高王観音経の名に似ている経典に「高王白衣観音経」というものがある。

これも大変ありがたいお経であるが、これは孫敬徳に救いをもたらした「高王観音経」

ではない。


あくまでも「十句観音経」が「高王観音経」であり、白隠禅師は充分に

考察して孫敬徳が救われた経典として「延命」の二字を加えて「延命十句観音経」として

世に広めたのである。この経を通じて「仏法」「正法」を衆生に與えんが為に方便として

施経したわけである。


だが、この辺のことが曖昧で、高王観音経というと、「高王白衣観音経」だとする

御仁が多くいる。「高王観音経」の表紙で作られたお経巻もあるが、内容は高王白衣観音経

だったりする。もちろん「高王白衣観音経」の表紙で販売しているものもあり、

それは500円〜1000円位で購入できるが、誤植多く読み間違えが起きている。

いずれにしてもその経巻には、「延命十句観音経」も収録してあるから間違いではないが、

孫敬徳が「高王白衣観音経」で救われたと記してあるのは誤りである。


般若心経読誦男と言われた小山弘万大居士ですら「高王白衣観音経」と「高王観音経」の

違いが分からなかったフシがある。私は高王観音経及び高王白衣観音経と題する経巻を

江戸時代版まで幾つも収集し、紐解いてこの真実をつかんだ。

だが、この「高王白衣観音経」も大変な秘経典であり、非常に特別な効能を持つものだと

判明したわけである。唐土から奈良・京都に伝播し、忌部氏の同党に伝承保持されたのが、

本来の「白衣観音経」経集なのだが、これに延命十句観音経(真の高王観音経)をつけて

『高王白衣観音経』の経題とした。


厳密には白衣観音は「観音仏母」であり、「高王」とはズバリ!キリストのことである。

「キリストの白衣をまとった(観音仏)母」とは一体誰でしょうか?

そうです!  キリストのお母さん、「聖母マリア」です。マリア観音というでしょうね。


それが証拠に「高王白衣観音経」には次のような特殊な経句があるのです。

『死者變成活』!!

「成活」とは「復活」のことです。

「死者が変じて復活する」ということです。

白衣観音様のお姿を見れば、それが聖母であることは一目瞭然です。

白衣観音様もたいへん加持力が強いので、ご縁あらば この尊のお経・御真言など

修唱・読経されたらよい。



◎摩訶般若波羅蜜多心経が元である


「高王観音経」にしても「高王白衣観音経」にしても、やはり「摩訶般若波羅蜜」と

関わりがあるのです。般若心経と合わせてやることを示しています。皆さんは幸せです。

生きながらにしてこのような尊い知識を得ることができるのですから。


やっぱり「摩訶般若波羅蜜多心経」が元なのですよ。

「死者變成活」を説いた経典ですら摩訶般若波羅蜜を説いている。

般若心経と共に、「南無摩訶般若波羅蜜」とご唱和ください。

この「南無摩訶般若波羅蜜」の唱和の仕方も2種類あり、ご一緒に学ぶ際にこれも

お教えします。

(つづく)

ーーーーーーーーーー

〔『摩訶般若波羅蜜多心経 小経本 印施の募集』〕

来年2020年(令和二年)摩訶般若の功徳を込めた小経本を作成し、広く布施行を

おこないたいと思います。ご協力頂ける方を募集します。詳細は後日発表します。

kawashima.seitai@gmail.com までご連絡を。

川島徳慈しるす

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(89)】

  • 2019.11.21 Thursday
  • 00:00

密教【摩訶般若波羅蜜多心経の大功徳(89)】


≡ 般若理趣経の百字偈の功徳 ≡



◎般若理趣経の百字偈


摩訶般若般若波羅蜜多心経は、大般若経典群の一つですが、般若経典の中に

般若理趣経がある。これは密教の根本経典です。弘法大師様が日本にもたらしたのです。

この経典は秘密の経典で、男女の一体化を説いています。密教にそういうレベルの教えが

あるのです。道教には、房中術という術があり、男女の気を合一し巡らせて強化する、

そういう法がある。「煩悩即菩提」という事を理念上でなく物質的に成してしまう、

密教のヨーガです。これはインドにも、チベットにも、中国にも、日本にもありますが

日本の神様が行なったのが一番高度です。イザナギ・イザナミの大神様が、「マグワイ」

をした。眼を見つめあった。これで神々がお生まれになった。これ以上はオフレコにて。


弘法大師様の先輩で、さらに帰国後には灌頂を与え弟子になった伝教大師最澄師、

この方が「理趣経釈」を借用したいとお申し出たのですが、空海様はその申し出を

お断りになった。理趣経の教えは誤解を招くとふんだのでしょう。


整体家で有名な野口晴哉先生という方は、お経なんかエロいことが書いてあると

言いましたが、それはこの理趣経のことを言っているわけです。言い方で内容も

理解しているのに、冗談半分で言っておられるのが分かります(笑)

理趣経の百字偈が一番のあんこですから、以下に記します。


【般若理趣経(百字偈)】
菩薩勝慧者 乃至尽生死 恒作衆生利 而不趣涅槃

般若及方便 智度悉加持 諸法及諸有 一切皆清浄

欲等調世間 令得浄除故   有頂及悪趣 調伏尽諸有

如蓮體本染 不為垢所染 諸欲性亦然   不染利群生

大欲得清浄 大安楽富饒 三界得自在 能作堅固利


菩薩は勝れし智慧を持ち、なべて生死の尽きるまで、
つねに衆生の利をはかり、たえて涅槃におもむかず。

世にあるものもその性も、智慧の及ばぬものはなし。
ものの有姿もその本性も、一切のものはみな清浄し。

欲がこの世をととのえて、よく浄らかになすゆえに、
すぐれしものもまた悪も、みな残らずにうちなびく。

蓮華が泥から咲きいでて、花はよごれによごされず、
すべての欲もまたおなじ、そのままにして人を利す。

大いなる欲はきよらかで、大いなる楽に富みさかう。
三界の自由を身につけて、堅くゆるがぬ利を得たり。

  

◎而不趣涅槃・大欲得清浄ということ


『菩薩は勝れし智慧を持ち、なべて生死の尽きるまで、
つねに衆生の利をはかり、たえて涅槃におもむかず。

(   中    略   )

大いなる欲はきよらかで、大いなる楽に富みさかう。
三界の自由を身につけて、堅くゆるがぬ利を得たり。』


この二つの経文。理趣経の百字偈の冒頭と末語。

「たえて涅槃におもむかず」というのは、真の菩薩の誓願ですね。

なのに、「大いなる欲はきよらかで」というのは一見矛盾しています。


ですが、「菩薩は勝れし智慧を持ち、常に衆生の利をはかる、この原動力が

大欲であり、それは清浄である」と。

その上、理趣経は男女の一体を説くわけです。どう考えたら良いのか?



◎クンダリニーを使う事を示唆している!


菩薩の体というのは、アストラル体を超えて、原因身(虚空蔵コーザル体)にまで

及んでいるわけですよ。クンダリニーを使うことで脱身し、アストラル体を結晶化

できるわけです。さらにその上に行くことができる。理趣経はそういう事を説いて

いるが、あくまでも「般若理趣経」なのです。


これを為すには、金剛薩埵に変化(へんげ)すること、クンダリニーを使うこと、

摩訶般若に通じること、これらを示している。理趣経をそういう目で見てご覧

なさい。


理趣経の百字偈にはクンダリニーを刺激する効能があるんです。

ではどうやってやるのかですね。これは非公開の場でしかお教えできないのだけれども

別の形で述べてみましょう。

  

◎摩訶般若波羅蜜多心経と百字偈と共に


先ず前行、常の如し。

)琺堵娘稠藩緻多心経を奉読

金剛薩埵に変化(へんげ)。金剛薩埵のマントラ念誦。

M趣経百字偈を奉読

ふ辣幹衒

ド柑偈をお写経する

廻向・普禮にておわり。


「般若理趣経・百字偈」の写経は、この欲界では非常に力を発揮します。

欲には、

′斗(小欲)

大欲

が、あるからです。大欲は清浄なのです。

経文の通り「大欲得清浄」なのです。


この大欲の「大」ですが、「大乗」「大智度」の「大」に通じていると

私は思うわけです。そしてこの「大」とは摩訶であり、梵語のマハーです。

「マハー」には神通という霊威・霊妙という意味が込められているのです。

神通につうじる欲得は清浄なのです。

それは般若(空)を伴うクンダリニーの霊力ということだと私は思います。

(つづく)

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